2011-12-31 (Sat)
☆ 2011年総括
すっかりエントリ数が減りましたが、今年もお世話になりました。
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お仕事では、春からの米国出張が最大イベントでした。
業界トップクラスの研究所(NREL)で学ぶ所多々の一方、中国等新興国の勢いに対応しようとする米国を目の当たりにして、思うところ色々。
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プライベートでは、子供の誕生。かわいさと同時に単身赴任のつらさも味わうことに。
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というわけで嬉しいことも苦労も色々の一年でありました。
2011-09-17 (Sat)
☆ コスト資料
参考資料、少々。適宜追記。
…カリフォルニア州における集光型太陽熱発電(CSP)と集光型太陽光発電(CPV)、非集光の太陽光発電(PV)のコスト見通し。出典。
このように条件が良い国や地域では、数年で発電端でのパリティ達成が見込まれてます。日本や欧州中部・北部も、安くなるにつれて徐々に達成見込み(下記のEPIA等の資料参照)。
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最新のコスト動向情報は、下記のようなサイトや調査会社の資料がご参考になるかと思います。
最新データ公開サイト:
その他調査会社等:
・Greentech media…老舗専門誌PV NEWSを発行しています。
・Photon…同じく代表的な専門誌Photonを発行している調査会社。
・資源総合システム…昔から太陽光分野に特化している調査会社。おそらく、日本で一番関連市場データを持っている。
・IEA PVPS…IEAの下部組織。データが遅いが、公的な統計。
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先に普及が進んでいるドイツではモジュール(パネル)価格だけでなく、システム全体の導入コストも順調に低減し、過去5年で半額以下になっています。
2010年の日本の平均価格に比べても、半額以下です。現行技術のままでも、そこまでシステム全体の価格を下げられることが実証されています。
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業界側からのコミットメントとしては、例えば下記のようなものがあります。
・欧州の(&世界最大の)業界団体のEPIAは、現状や将来予測に関する資料を定期的に発行しています。

(出典:Solar Photovoltaics: Competing in the Energy Sector, EPIA)
日照が日本より良い地域から悪いドイツまで含めた5カ国で、2020年までにはコストが8~18ユーロセント/kWh程度になり、発電単価で天然ガス火力等と並ぶようになると見込まれます。
またEPIAは業界団体ではありますが、これまでの実績で見る限り、予測はむしろ控えめだったと言えます。
・米国ではSEIAが、経済への貢献等をアピールしています。
・日本では、JPEAが普及が進んだ場合のコスト見通しをコミットしています。
・IEAが行う予測はこれまでの実績では(控えめすぎて)外れてばかりだと指摘されています(C. Breyer, Reiner Lemoine Institut, 26th EU-PVSEC, 6EP.1.2)。お勧めできません。
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なお、昔の「全額を利率4%で20年間ローンで」というコスト計算方式ですと”46円/kWh”等になりますが、これは実態に合っていません。実際、20年平均で見ますと、25~30円/kWh程度の買取額で済んでいます。これには様々な要因が挙げられますが、ローン期間が実際には想定より短かかったり、節電促進や将来の電気代値上がり対策、非常時対策等の付加価値が生じる分、助成額が低く済んでいるものと思われます。
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また半世紀も一つの経験曲線に乗ってるものに対して、特定国の、特定の数年だけを強調するのは非合理的です。特に日本の2005年からの助成中断と、2008年に再開したばかりの時期は、投資に無駄が生じているため、コスト低減ペースが鈍ります(モジュールだけでなく、周辺機器・流通・施工等も)。そのような特定の一時期だけを根拠に長期的トレンドを論じようとする主張は、詭弁だと言えます。
2009年以降は再び価格低減が再開していることからも、そのような主張は極めて不適切と言えます。
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日本における設備導入費用も、昔はkWあたり60万円以上していたのが、最近は日本製のパネルを用いた製品でもkWあたり40万円程度(標準工事費込み)でテレビ通販され、大手住宅メーカーの標準品では30万円台前半の例も出てくるなど、(全体ではまだゆっくりながらも)価格低減は着実に進んでいます。また輸入品を用いたシステムでは、30万円/kWを切る例も出現しています。少なくとも、"60万円以下に下がらない"などという意見は、事実に反しています。
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現状での太陽光発電の設備価格の内訳は、たとえば下記のようになっています。米国での解析例ですが、日本と市場規模が似ているので参考になるはずです。
(出典:NREL, An Economic Analysis of Photovoltaics versus Traditional Energy Sources: Where are We Now and Where Might Be in the near future?)
導入コスト全体に占める太陽電池モジュール(パネル)製造コストの割合はどんどん低下していて、現在では2割前後です。また総コストに占めるモジュールコストの割合は、2012年にはパネル以外の設備(BOS)の方が割合として多くなると見られてます。
つまり太陽電池はもう「部品の1つ」になってきていて、それを利用したシステム全体でビジネスを考えないといけない時代になってます。またコスト低減の面でも、流通コストやBOSコストの低減が重要になっています。これは上図のように変換効率が向上したりすることでも低減しますが、現時点では普及量を増やすことが最も効果的です。
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太陽光発電は確かに現時点では化石燃料よりも高コストですが、化石燃料が日本では殆ど輸入なのに対し、太陽光発電は少なくともそのコストの半分以上は国内での付加価値と見られます(たとえパネルを全て輸入したとしても)。その分は、化石燃料よりも国内経済に貢献します。
さらに、上で紹介しているように、10年以内に発電単価でも競い始める見込みです。こうなってきますと、温暖化ガスの削減コストも無視できるようになります。むしろ国内での付加価値が大きい分、国内経済にとってプラスになると期待されます。(そこに至るまでは、負担と経済効果のバランスに配慮する必要がありますが。)
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昨今は中国・台湾・マレーシア等の新興国が台頭しています。
しかし比較的出遅れた米国でも、関連産業まで含めると貿易収支はプラスと見られています。
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太陽光のコスト低減は、量産規模の拡大、新技術の投入、流通コストの低減、長寿命化等の複数の要因で進んでいます。(変換効率は、影響要因のひとつに過ぎません。)
このうち新技術の投入については、研究レベルで「もうあとは量産してみるだけだ」という段階まで開発が進んだ技術が実際に量産に応用されるまで、3~7年程度かかると言われています。このため開発状況を調べておきますと、数年先の技術動向がある程度予測できます。
2011-07-12 (Tue)
☆ FIT Q&A
固定価格買取制(フィードインタリフ。全量買取・余剰買取もこの1形態)について、定番Q&A。解説スライドもご利用下さい。適宜更新(更新したら、順番をトップに上げます)。
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・「その技術の競争力がついてきたら、どうするの?」
FITは、助成対象の技術がシェア等で未熟な場合に用いられる助成手法です。シェアが増して来るにつれ、より競争的な手法に切り替えていきます。
→既にスペインの風力等で用いられている方法としては、FITによる助成と並行して自由市場での販売も認める方法があります。今後の普及につれてだんだん助成水準を下げていき、自由市場への移行を促す方法等があり得ます。
→助成対象の技術によっても、異なります。太陽光発電のように運用費が極端に少ない場合は、単にFITの買い取り額を下げていくだけでも大体片付きます。逆にバイオマスのように、設備よりも燃料費や運用費を下げることが重要な場合、常に燃料価格市場での競争が必要となります。
→導入量が一定量に達する毎に自動的にタリフを減らしていく方法や、タリフの額自体を入札で決める方法等も考えられます。
→ただし技術的なコストだけでなく、それ以外のコストも減らして行く必要があります。コストダウンのためには、手続きや各種の規制等、系統連系にあたって既存の電源に対して不利になるような要素も、同時に取り除いていく必要があります。
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・「FIT使ったら、輸入が増えすぎるんじゃ…」
→そのリスクは、確かにあります。代表例が2008年のスペインの太陽光(解説スライドP.37)。その一方、国内メーカーと競争させるために、ある程度は輸入も必要です(海外企業を誘致して、国内生産させることも選択肢に入ります)。
つまり多すぎず少なすぎない水準に、輸入比率を制御する必要があります。これはFITだけでは調整が難しいので、FITの水準をやや抑えめにして、その分他の施策を組み合わせる例が多いです。国内の工場建設等を支援する、投資優遇策が定番です(中国はこれを大規模にやってる。米国もそれなりに)。
→ただしパネルを輸入しても、設備導入コストに占める割合は1/3~1/4程度で、日本の貿易収支に与える影響は化石燃料と同程度(以下)で済むと思われます。パネルを輸入した場合でも、発電コストの半分以上は流通・設計・施工・系統連系等で占められ(こちらに資料があります)、国内関連産業の育成に寄与すると思われます。
→さらに現在のような極端な円高状態が続く場合は、海外生産分の逆輸入まで考慮した方が、関連産業の育成を促す場合が考えられます。現段階で日本企業の太陽電池は全般に海外の生産拠点が手薄なため、セルやパネルの海外生産を強化することで、部材・製造・評価・周辺機器等、関連産業の海外進出促進が期待できます。
→その一方、今後為替が戻った時やシステム価格が十分下がった時に備え、国内市場もそれなりに育てておく必要があります。特に太陽電池そのもの「以外」の関連産業(製造装置とか評価装置とかパワー半導体とか蓄電とか情報通信とか樹脂部材とか建築とか…)の育成に大きく影響すると思われます。
→なお輸入・国産に限らず、粗悪品や粗悪工事は助成の無駄を招きます。助成を効率よく産業育成に繋げるためには、品質の監視も重要となります。
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・「速く普及させたいから、最初からドカンと高く買って…」
→ダメです。急ぎすぎると暴走してしまい、結局長続きせず、むしろ逆効果です。助成が少なすぎるのはもちろんダメですが、甘やかしすぎもいけません(解説スライドP.37)。特に始めたばかりで国内で準備が整ってない段階では、控えめに。
→今の日本の再生可能エネルギーの状況は、ドイツに比べて10~20年ぐらい遅れてます(誇張でなく)。それだけの遅れをいきなり取り戻そうとしても、輸入品がドッと増えてしまって、お金が続かなくなってしまいます。
→みんなが慣れて来て、技術開発やノウハウ習得が進むのに合わせて、だんだんペースを上げて下さい。もどかしいですが、それがスムーズに話を進めるコツです。
→全量買い取り制度の詳細設計はこれからですが、予定では、10年間で発電量にして原発5基分の自然エネルギー(40TWh/年)を増やせるはずです。現在のドイツの数分の1のペースではありますが、FIT開始当初のドイツに比べれば約2倍(人口比でも1.4倍)のペースです。
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・「(現行の余剰買取の)太陽光の42円/kWhって、家庭用の電力料金(25円/kWh前後)に比べて高すぎない?」
20年間の平均では、そうでもありません。
→42円で買い取られるのは最初の10年間、しかも余剰分のみです。その後はたとえば火力原価程度(5~10円?)での買い上げが想定されています。また自家消費分は、電力料金と相殺されます。これを通常期待される20~30年間の寿命&全発電量で平均(11年目以降の買い上げは10円/kWhと仮定;電気料金は25円/kWhと仮定)しますと23~26円/kWh程度、これに国や自治体の補助金(約1割)分を加えても25~29円程度となり、既に現在の家庭用電力料金に近い水準だとわかります。また、今後も額を下げていくことが決まっています。
→この助成のおかげで、失速していた国内の太陽光発電産業は拡大を再開しました。関連産業は1兆円を超える規模になったほか、輸出も増加しています。
→一方で他の発電方式に比べればまだ高いため、風力・地熱等々、太陽光より安い他の再生可能エネルギーも活用することが求められています。このために「全量買い取り制度」が審議されています。
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・「(それぞれの設備が設置されてから)買取価格が固定されている期間(10~15年?)が終わった後の買取価格は、どうなるの?」
世界的には、余剰電力を比較的安価に売るのが一般的です(いわば助成の恩返しですね)。日本においても、例えば火力原価(5~10円/kWh?)程度での販売が想定されています。
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・「導入ペースの調整はどうやるの?」
→基本的に、買い取り価格の調整で行います。高くすると速くなり、低くすると遅くなります。導入済みの設備には影響しない(新規に導入される設備についてのみ変更する)ので、必要なタイミングで柔軟に変更できます。
→導入ペースの目安を予め決めておき、計画からずれてきたら、途中で適宜調整します。毎年、もしくは半年おきなどの例があります。また何か突発的な事象で急にペースが変わった場合、臨時に助成内容を調整する例もあります。
→場合によっては、100%FITの買取額だけで調整すると、導入ペースが敏感に変わりすぎることもあります(FITは、切れ味の良い包丁みたいなものです)。そのような場合は、敢えて他の助成策(補助金、税優遇等)を併用して、より緩やかに変化するように調整することが推奨されます。
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・「補助金とはどう違うの?」
→設備を設置する時の補助金は、確かにそれなりの効果があります。しかし助成をこれだけに頼りますと、「風車や太陽電池をいい加減に設置して、あとはほったらかし」という悪徳業者が出てくる恐れがあります。しっかり発電できるような工事を促すために、発電量に応じた助成が必須と言えます。
→補助金や税優遇をFITと組み合わせることにも、固有のメリットはあります。ただしこれらを助成の主体にした場合、助成水準が毎年の予算に左右されてしまいます。そのため企業・ユーザー・銀行等にとって投資リスクが高くなってしまい、普及が妨げられやすくなります(利率が上昇し、助成の費用対効果が悪くなる)。
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・「FITは買い取り価格が高いからダメ?」
・「費用がかかりすぎなんじゃないの?」
これはFITというより、再生可能エネルギーそのものに対する批判です。
→日本がいま主要なエネルギー源としているのは化石燃料ですが、この化石燃料に日本が支払うお金は年20兆円前後に達しています。10年前に比べて年10兆円前後増え、その分日本から余計にお金が流出し続けています。再生可能エネルギーの普及促進は、この負担を減らす根本的な対策の一つです。化石燃料に対する年10兆円もの負担増加に対して、再生可能エネルギーの普及にかかる費用は十分に小さい規模です。
→再生可能エネルギーはいわば「前払い式」なので、普及を進める段階ではどうしても余計にお金がかかります(ただし、助成しすぎてはダメなのも確か)。それでも助成するのは、当初はコストが高くても、コツコツ普及させていけばいずれかの時点でコスト節約になり、その後それがずっと継続すると見込まれるからです(貴方が原発に理解のある方なら、普及当初の原発に対するサポートを考えてみられると良いでしょう)。こちらもご覧下さい。
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・「助成せずに競争させるべき。」
→自然エネルギーは普及率から言えばまだほんの「赤ん坊」で、スケールメリットが得られません。赤ん坊にいきなり「大人」と競争して勝てというのは、おかしいでしょう。
→未熟な「赤ん坊」段階の技術を、既に普及した「大人」の技術とそのまま競争させても、未熟な技術が振り落とされるだけです。現時点の価格だけで競争させるのは、将来予想される価値の変化を無視し、問題を先送りする行為だと言えます。ただし技術が成熟するに従い、より競争的な要素を強めていく必要はあります。
→既存のエネルギー源も、立地助成金や各種の政治的配慮(外交、備蓄、戦争?)等、有形・無形の様々な助成を受けています。これはエネルギーが安全保障に直結するためです。自然エネルギーへの助成を問題にするならば、既存のエネルギーへの助成とも比べなければ、片手落ちと言えます。
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・「最低どれぐらいの期間続ける必要があるの?」
→技術や投資規模によって異なります。長期で考えるほど大規模で長期間の投資を惹き付けやすくなりますが、リスクも相応に大きくなります。少なくとも直近の数年については、例えば新しく工場を建設したり、人を雇って教育できる程度には、制度を継続する必要があります。
→技術による差としては、太陽光は比較的短期間から投資が期待できる一方、小規模水力や地熱は比較的長期間(最低5~10年程度)の制度継続を保証する必要があります。技術ごとに期間を別途設定することも、選択肢として考えられます。
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・「FITは「市場を歪める」からダメ?」
→原発や化石燃料も、政策的・経済的に何らかの形で助成を受けています。これはエネルギーが安全保障に影響するからです。助成すること自体が”ダメ”だと言うなら、既存のエネルギー源も”ダメ”ということになります。
→コスト競争させるには、化石燃料火力では運転費を下げる必要性から、売電価格での競争が最も重要です。けれど多くの自然エネは設備価格での競争が最も重要で、電力価格市場での競争は優先しません(たとえば太陽光発電ならば、コストの大部分が設備導入費で決まり、運転・保守費は僅か。電力を売り始めるまでに、コスト競争はほぼ終了しています)。FITはその最も重要な設備価格市場での競争を、最も促進する助成手法です。「市場を歪める」との批判は、競争促進の観点から不適切です。
→「市場を歪める」ことを問題とするならば、そもそも現在の日本の電力市場の「歪み方」(地域独占、市場取引は1%以下)と比べてどうなのか、再生可能エネルギーの普及の障害となっていないか、という点も併せて議論しないと、片手落ちだと言えます。
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・「FIT以外の方法の方が…」
→数十カ国の実績から見る限り、費用対効果でFITに勝る方式はありません(解説スライドP.17)。入札、RPS等は、ある程度は効果があるものの、実績としていずれも費用対効果が劣っています。
ただし投資優遇等、他の施策を補助的に組み合わせるのは、むしろ推奨されます。多くの国でも、組み合わせています。
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・「FIT使ったら、発電事業者が儲かりすぎるんじゃ…」
→助成水準を高くしすぎると、そうなります。ただしその場合みなさんの反感を買ってしまい、長続きしないでしょう。そうならないように、買取水準はなるべく低めに抑えます(でも普及速度は確保できる程度に)。また設備価格が下がったり、普及ペースが速すぎたら、なるべく速やかに買い取り価格を下げる必要があります。ドイツ等も、けっこう頻繁に下げて調整しています。
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・「FITを使ったら、お手軽に儲かりすぎるからダメ?」
→確かに導入時にある程度、利益の検討は付けられるようになります。しかしそれが「ダメ」なら、例えば総括原価方式で基本的に利益が保証されている電力会社だって、「ダメ」ということになります。
→導入時に大金を投資し、場所を確保し、20年以上運転・保守を行い、故障等のリスクも負います。「ダメ」かどうかは、そうした負担に対して、利益率がどれぐらいになるかを調べてから論じる必要があります。
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・「お金持ちの人しか、参加できないの?」
・「一戸建ての人しか利用できないの?」
・「うちの家には置けないけど、参加したい…」
→本来のFITは、自宅に設備を置けない人でも、好きな出資額で参加できるものです。「市民発電所」と呼ばれる参加形態が、他国で既に広く用いられています。
→「市民発電所」は、公共施設などの大規模な太陽光発電設備や、風力・地熱・小水力・バイオマス発電設備等に共同で出資し、売電収入を分け合う参加形態です。現時点の日本では、制度がまだ自家用の太陽光の余剰買取に限定されているため、市民発電所は殆ど用いられていません。しかし審議中の全量買い取りが導入されますと、上記のような市民発電所がより現実的になるはずです。
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・「お金持ちしか得しないんじゃないの?」
→いいえ。確かにFITによって電気代は上がりますが、化石燃料の値上がりの影響に比べれば、少なく済みます。そして再生可能エネルギーの普及を進めることで、今後さらに化石燃料が値上がりした時の影響を抑えられます。実際、2011年8月時点で、化石燃料の値上がりで電気料金は家一軒あたり月数百円値上がりし、今後さらに値上がりの見込みです。ドイツのようにもっと早くから取り組んでいれば、このような値上がりをもっと小さく抑えられたはずです。
→制度を適切に運用すれば、国内の景気や雇用の改善、エネルギー価格の乱高下抑制などを通じて、ドイツのように国全体で利益を得られると見込まれます。こちらの日本での試算例をご覧下さい。
→お金持ちが何かに投資して、相応の利益を得ることに罪はありません(そうやって投資を集めないと、世の中何も動きません)。ただし特定の利害関係者が、負担に比して大きすぎる利益を得るのは、避ける必要があります。
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・「太陽光発電だけ(or風力だけ、etc.)で全電力をまかなえるよね?」
→実際にそのような極端なことをすると、たとえば大量の蓄電池が必要になったりして、ものすごくコスト高になってしまいます。色んな発電方式を、それぞれ何割かずつ組み合わせるのが、最も安上がりになるはずです。こちらで紹介しているドイツの状況(地熱や水力が少ない点にはご注意)や、環境省のポテンシャル調査が参考になるかも知れません。
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・「地域振興にも使いたいんだけど…」
是非、活用して下さい。ただし国任せでは、ダメです。産業振興、雇用、税金、土地代、観光資源等、活用法は地域ごとに大きく異なり、国だけではとても手が回らないでしょう。利益を最大化するには、まず環境省のポテンシャル調査等を参考に、地域ごとに活用法を考えて頂く必要があります。たとえば、
→市民発電所等、地元資本によるプロジェクトを優遇する
→一定割合まで、地域住民や企業にも資本参加の機会を提供するよう義務づける
→発電量に応じて地元にもなんらかの利益が発生するようにする
そんな仕組みを構築することも考えられます。また、現在の法案は本当に基本的な事柄しか含まれていません。法案や政令自体も「走りながら修正する」ことが基本方針になっているので、見直しの機会を捉えて、要望の反映を図って下さい。(例えばドイツの例ですと、風力を抱える北部と、太陽光を抱える南部の自治体同士が、見直しの時にバトルを繰り広げたりするそうですよ。)
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・「自治体で、補助金を出したいのだけど?」
地域振興のために補助金を併用されることは可能です。その場合、下記のような点に留意されると良いかもしれません。
→一件あたりの額よりも、件数を重視する
→年度初めにドカッと募集して終わりではなく、たとえば2ヶ月ごとに募集する
→地元資本を優遇する
→数年先まで計画を立て、予告しておく
→補助金と引き換えにユーザーから発電量やトラブルの情報を集め、地元経済に貢献する企業に優先的に提供する
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・「FITさえ導入すれば、全て問題解決?」
→いいえ。FITは確かに実績で勝る手法ですが、道具の一つに過ぎません。また万能でもありません。たとえば輸入・国産品の比率の調整等は、他の施策を組み合わせる必要があります。
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・「既存の産業に、影響が出るんじゃ?」
→出ます。エネルギー価格が上がることで、ほぼ全ての産業に何らかの影響があります。しかしこのまま何もしなければ、化石燃料の値上がりで、余計に大きな悪影響が出ると考えられます(少なくとも、それが最も自然な予測と言えます)。
→導入ペースを守れば全体的には雇用を増やせることは、ドイツ等で実証されていますし、日本でも可能と見られています。しかしエネルギー源を化石燃料から自然エネルギーに変えていく過程で、産業構造もだんだん変わっていきます。これに伴って、転職や再教育の必要性も増えて行きます。雇用や再教育がスムーズに行われるよう、雇用政策も強化する必要性が出てくると思われます(欧州では炭素税を年金や雇用対策に充当する例が多いようです)。
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・「FITは値下がりを促進する効果が薄いんじゃ?」
→いいえ、事実は逆です。FITを利用すると確かに普及初期は値段が上がりますが、そのあとの値下がりと普及は速く、結果としてRPSや入札よりも少ない費用で普及が図れます。
→一例を挙げれば、ドイツにおける太陽光発電設備の価格は最近5年間で半額になっています。
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・「どれぐらいの費用がかかるの?」「家庭の負担はどれぐらいになるの?」
→普及ペースにもよりますが、2030年までに電力の1/4を自然エネルギーにした場合(かなり積極的なペース)の試算が環境省によって行われています。一般家庭では最初は月数十円から始まり、最大280~500円ほどになると見積もられています。国全体では平均で年数兆円規模となりますが、それを上回る経済効果と雇用の創出も期待されています。こちらをご覧ください。
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・「そんな大金と長い時間がかかる話、思いつきでポンポン変えちゃって良いの?」
→当然、ダメです。各関係者の足並みが揃わないと無駄が発生してしまいますが、みんなが変化に付いてくるには、どうしてもある程度時間がかかります。せめて主要関係者と相談してからにして下さい。
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・「これ、いつから始まった話?」
→震災のずっと前、自民党政権時代からです。化石燃料の値段が上がってきたので、自然エネルギーも使った方が良さそうだということで、各党が普及促進を打ち出しました。その頃からの話です。
→具体的な法律としては、平成20年に新エネルギー部会にて現在家庭用の太陽光発電で行われている「余剰電力買取制度」の審議が始まり、平成21年に決まったのが最初です。これはそれまで電力会社で自主的に提供していた制度を法制化したもので、これによって太陽光は勢いを取り戻しました。
→しかしそれ以外の風力・バイオマス・小水力・地熱等は、放っておかれたままとなっています。これを補おうと「全量買い取り制度」の審議が始まり、2010年の夏に大枠が示されました。それから各関係者間の調整を経て、3/11(震災当日…すごいタイミングですが)に閣議決定され、4/5に国会に提出されています。
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・「なんか解説資料ないの?」
→経産省の公式ポータルサイトや、制度解説コンテンツ集があります。
→私のでよろしければ、解説ページがあります。2007年頃から公開しています。
→国際的には、IEAのDeploying Renewables等で推奨されています。
→制度設計のガイドとしては、米国国立再生可能エネルギー研究所(NREL)によるものがあります。
→代表例のドイツの法律については、こちらをご覧下さい。
→世界の普及状況については、REN21の報告書に紹介があります。少なくとも50カ国+25地域で採用されていて、世界でもっとも多く使われている助成政策になっています。
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お役に立てば、幸いです。
2011-07-05 (Tue)
☆ アドバイス
今回の全量買い取りが仮に無事に導入された場合について、気づいた範囲で何点か。ツイートはしてたけど、ここでも予め…。適宜更新。
(制度細部の話です。制度の全体的な話や、風力・太陽光の出力変動等については、1つ前の日記をご参照下さい。)
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・メガソーラーの全量買取の水準について:
たしか「最大40円」という水準が検討されてましたけど、この値、一年前の目安なんですよね。
んでその一年の間にも、太陽電池の値段は1~2割下がってます。
もちろん太陽電池以外の設備費とか工事費とかかかるのでそのまま1~2割下げろとまでは言いませんが、パネルの値下がり分は下げるのが妥当と思われます。
他のエネルギーについてはまだ市場すらろくに存在していないものもあります(^^; が、今後上記のような調整が必要になりますので、価格等の調査を怠りなく。
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・助成水準が高すぎると(太陽光を例にとってますが、どのエネルギーでも共通):
-導入ペースが上がりすぎて、現場が追いつかない。全量買取対象となる市場はどのエネルギーも(先行各国に比べれば)極めて未熟なので、あまりにも急激に増やすと、粗悪工事や事故増加のリスクがあります。
-導入ペースが上がりすぎた場合、輸入品が大量流入するリスクもあります。特に太陽電池はここ数年は供給過剰状態が続く見込みですので、注意が必要です。
-助成が多すぎると最悪、2008年のスペインの太陽光発電みたく、暴走する危険もあります(P.37)。
暴走対策としては、買い取り額を低めに設定するのが一番ですが、導入量を予め相談して制限しておくのも有効です。
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・地元への利益還元:
受け入れ側の自治体等に注意喚起。
産業育成なり雇用なり土地代なり税金なりで、何かしら利益を得て行くようにして下さい。これは多かれ少なかれ、各自治体レベルで工夫して頂く必要があります。
ただ、本当はデンマークみたく地元資本に限るとか、そういうこともしたいぐらいなんですよね。日本ではまだそこまで手が回ってませんが(こんなに急ぐ事態になることは想定されてなかった)…。
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・他の施策を併用される際の工夫:
企業が増えることを期待して補助金等を上乗せされる場合、下記のような工夫が考えられます。
-地元資本優遇(当然)
-年度初めに一度募集して終わり、ではなく、たとえば2ヶ月毎に募集
-2~3年次の計画にする
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・太陽光への農地転用について:
耕作地として有望なところは、なるべく残しておいて頂いたほうが…多くなりすぎると、世間様からも批判が出そうですし。(^^;
耕作地として使われる見込みが無さそうな所から、少しずつ始められた方がよいのではないかと。
あと雑草生やしたままにすると周囲に迷惑かかる場合もあると聞いてます。影防止の観点からも、迷惑かかりそうな所では砂利敷き等を義務づけた方がいいかも?
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・風力への農地転用について(念のため):
風力発電機は大して土地食わないので、じゃんじゃんやって下さい。
ただし、騒音被害にはご注意を。
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・競争の促進:
-国内品と競争させて価格を下げるため、ある程度までは海外企業も進出させて下さい。でも輸入が多すぎると今度は国内経済によろしくない。その場合はFIT単独では調整が難しいので、他の助成策や制度で、適宜、その。(^^; たとえば、海外企業が3~5割ぐらいを目安に?
-問題を起こす業者をすぐ見つけ出せるように、トラブル情報にも目を光らせる(公的な情報収集のしくみが欲しいかも…)。悪質な業者は実名公表等や関連許免取り消し等、厳しく臨む。
-もう少し先の話かも知れませんが、適宜、海外企業の工場も国内誘致。国内企業も、必要に応じて再編、とか。飴と鞭を上手に。
☆ 余談
固定価格買取制(フィードインタリフ、FIT)は、現在既に太陽光で導入されています。現在の太陽光発電の余剰電力買取制度も、実はFITの一種です。2年前(政権党が替わる直前)に決まったものですね。全量買い取り制度も、このFITの1種です。(解説:P.31)
「余剰」は節電すると売電量が増えるので、節電意識が高まる特徴があります。また将来電気代が上がった時の備えにもなります。
一方、「全量」は発電した電力は一度すべて電力会社に買い取られますので、「出資してメンテして場所を貸すだけ」という形に近くなります。ドイツなどで普及してるのは、こちらの方式です。
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んで両者の違いからわかる通り、「余剰」は直接の売電収入以外にも「将来のリスクへの備え」という付加価値が生じます。その分、買取価格への反応は緩やかになります。
しかし「全量」はもっとビジネスライクで、投資に対するリターンが求められるようになります。その分、助成水準に対する反応もシャープになるはずです。
対象となる全ての再生可能エネルギーについて言えることですが、今までの家庭用よりも、助成水準の調整に細心の注意が求められるはずです。
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予め、導入量の目安を相談しておく。
市場が暴走しそうなら、すぐに助成水準を下げるか、量を制限する。
市場が縮小しそうなら、助成水準を上げる。
ひょっとしたら年度途中でそういう調整が必要になることも、あるかも知れません。そういう覚悟で臨んで頂くことを、おすすめします。
その方が結局は、国の取り組みとしても、個々の商売としても、長続きで、より効率の良い投資になるはずです。
☆ つか、ほんと
みなさん、焦りすぎないでください。(>_<)
これは私たちが日常的に使う、国全体のインフラ整備の一環です。これから10年も20年もかけて取り組む、息の長~い話ですから。
そりゃ、俺も急ぎたい気持ちは同じやけど。震災前とは全く逆の心配や…。
☆ 参考データ
・ドイツにおける太陽光の買い取り価格:
ここ数年で急速に下がっていて、2011年現在では21~29ユーロセント/kWhぐらいです。ほんの2,3年で半分ぐらいに下がってます。
これは上記のような設備価格の低下によるものと、あとおそらくはスケールメリットで流通・施工コストも下がっているはずです。
・ドイツEEG法の大元(もちろん独語)はこれ。
google翻訳はこちら。大口需要家への補償とかも細かく書かれてるので、興味ある方はどうぞ。
・日本とドイツの条件の違い:
-ドイツは日本よりも日照量が2割前後少ない→同じ設備コストなら、日本の条件に直すとさらに2割ぐらい発電コスト安くなる
-ドイツはメガソーラーなど大規模設備市場が大きく、価格がこなれてる、一方の日本は、メガソーラー市場はこれから立ち上げるところ(価格については、まともな統計すら存在しない状態…資源総合システムさんなら、幾らかデータ持ってるかも?)。
-日本は地上に置くと土地代高い、地震・台風にも耐える必要がある、系統連系機器や各種規制のコストも高そう。
…にしても、40円は高いと思いまする。
2011-07-04 (Mon)
☆ 太陽光・風力が変動しても…
太陽光発電や風力発電の出力は変動する、そんな電気は買い取る気にならん、というご意見をおみかけしたので、解説。
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確かに、太陽光や風力はお天気任せの発電です。1つ1つの発電所でみると、ものすごく激しく変動します。
「うへー、ほんとにこんなん使えるんかよ」って思いますよね。
でも、ここでちょっと考えてみて下さい。
太陽光発電や風力発電って、1カ所にドカーンと大きい発電所があるだけ、という訳じゃありません。比較的出力の小さな発電所が、何千何万個も、広い範囲(たとえば半径100kmとか200kmとか)に分散して設置されます。
これ全部が、一斉に変動すると思いますか?
…しませんよね。場所がお互いに離れるにつれて、変動は同期しなくなります(相関性が低下する)。
実際、太陽光だと、こんな感じになります。
東電管内の20カ所ほどの出力を平均するだけで…。中央の赤線が平均です。
このように、だいぶ滑らかになります。
これでも天候による変動は残りますが、変化はだいぶゆっくりになります。これだけゆっくりになると、送電網側でも(それなりの量までは)対応することができます。
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国単位の実例。ドイツは既に日本の何倍もの太陽光発電や風力発電を導入しています(人口は2/3なのに…)。その発電状況が、この資料のグラフにあります。(2011.12.25 リンク更新)
黄色が太陽光による発電、薄い灰色が風力発電です。天候によって変動はしていますけど、これなら割と使えそうですよね?いや実際、使われてるんですけど。
変動しても、実用にはなるのです。
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今までとは発電所の配置や電力の流れ方が変わりますので、ある程度は送電網の改造も必要になります。太陽光や風力を増やして行くにつれて、変動への対策費(系統安定化費用)が増えていきます。しかしたとえば年間電力需要の1~3割程度までは、現実的な系統安定化費用で実用になると見られています。系統安定化については、こちらもご覧下さい。
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また、「それでも太陽光はコストが高いやんけ」という方は、ここに関連データをまとめてありますので、ご参照下さい。
決して万能じゃありませんけど、太陽光発電も使われた方が、結局は安上がりになるはずです(少なくとも、それが一番自然な予測です)。
☆ 補足
その一方、「じゃあ太陽光と風力だけで全部電力賄おうぜ!」というのも、無茶です(少なくとも、現時点では)。太陽光や風力の割合が増えるにつれて、送電網も改造しないといけません。また蓄電池も、ある程度使う必要が出てきます(系統安定化といいます)。導入量が増えるに従って、系統安定化のコストもだんだん増えていきますので、どこかで「もうこれ以上はいやん」というところが出てきます。
(系統安定化についてより詳しくは、こちらをご参照下さい。)
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今のところ、今後20年程度の期間では、太陽光や風力の割合を2~3割程度にする予定の例が良くみられます。
例えばアメリカでは、20年間で風力発電による発電の割合は20%にでき、系統安定化のコストを含めても、その方が化石燃料よりも安上がりになると見られています。
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いやスペインとか、もっとたくさん使ってますけどね。
あとドイツの場合、2050年には電力需要の9割以上を再生可能エネルギー(EE)にして(Table 1)、そのうち1/3以上を風力にするつもり(Abbildung 3.14)。直近10年の実績と今後20年間の計画は、こんな感じ。
(出典)
昔は5%以下だったのに、2010年は17%まで増やしています。年約45億ユーロ(2008年)を、各種再生可能エネルギーに助成しています。
そのかわり、助成額に匹敵する額の化石燃料コストを削減し(50億ユーロ、2008年)、助成額の数倍の経済効果(288億ユーロ、2008年)と、37万人(2010年)もの雇用を産みだしています。
少なくとも、これにケチつけてる暇があったら、学んだ方がお得だと思います。
☆ 苦言
ただし、再生可能エネルギー普及のためとはいっても、
・関係者同士が何年もかけて相談して決めたペースを、一人の人が勝手に変えてしまう
・特定の利害関係者だけが、不当に大きな利益を得る
ような事は、避けて欲しいし、避けなければいけない。
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全量買取も、本来ならば今のドイツよりずっと控えめな、無難な内容で始まってたはずなんですけどねぇ…。関連業界(それこそ化学・半導体・建築・鉄鋼・運輸等まで含めて)の方々も、準備されていたはずなんですが。どうしたもんやら(--;
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助成水準はなるべく抑えつつ、なるべく真面目に投資された方々だけが生き残れるようにしないとダメ。激しい国際競争にも、生き残れるように。
問題になるようなら、コスト(&投資)・発電量・信頼性(トラブル等)のデータを業者ごとに第三者機関が調べて公開するとか、そういう工夫をすると良いかも知れませんね。
☆ 全量買い取りについて
今国会に提出されている全量買い取りの法案では、太陽光への変更はオマケ程度です(少なくとも、震災前の予定では)。市場の大部分を占める家庭用の太陽光については、変更がないので(既にFIT導入済み…余剰電力買取は、アレンジしたFIT)。
一番のポイントは、風力・地熱・小水力・バイオマスなど、太陽光以外のエネルギーもFITに追加されることです。
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太陽光発電は助成のおかげで回復して、国内も輸出も増えてます。国内での関連産業規模も、1兆円ぐらいまで育ってきたと見られます。→(2011.9追記:2010年は1兆円を軽く超えました。)
この太陽光、確かに経済効果はありますし、ピーク時の需給緩和にも役立ちます。しかし発電量を稼ぐには向きませんし、コストも高めです。量を稼ぎ、全体のコストを抑えるには、他の自然エネルギーの活用が欠かせません。
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しかし今、太陽光以外の自然エネルギー(風力・地熱・小水力・バイオマス等)は、酷い状態に置かれています。本当ならば昨年(2010年)から開始予定だったのですが、関係者間の調整に時間がかかり、今年春からスタートの予定でした。それが今、さらに遅れてしまっています。
普及に真面目に取り組んでおられる現場の方々にとって、1年以上もの遅れはめちゃくちゃ深刻なはずです(太陽光でも、昔そういう時期がありましたが…)。
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それでなくても、日本における再生可能エネルギーの利用は遅れています。そろそろ、イギリスにすら抜かれそうです。
(出典(P.15))
このままでは、(ただでさえ自給率が低いのに)世界に取り残され、安全保障・経済・環境のいずれの面でも、不利になってしまいます。
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そんな日本をよそに、世界では再生可能エネルギーの導入が進んでいます。風力発電など、既に約200GW(定格にして原発200基分)に達しています。発電量にして世界の2.5%ぐらい(つまり世界の家庭の電力は、既に40軒に1軒の割合で風力が賄っている計算)、今後も伸びると見られています。太陽光発電も、風力発電を数年遅れで追いかけるように伸びています。
(出典:GWEC(P.10))
(出典: EPIA, Global Market Outlook for Photovoltaics until 2015)
このように世界が導入を進める理由は、結局の所、化石燃料のコストが増えているからです。しかも新興国におけるエネルギー需要増加等を背景に、今後もさらに高くなりそうなのです。殆どを輸入に頼る日本にとって、これは深刻な問題になっています。
(出典)
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これに対して、再生可能エネルギーは、基本的に安くなる傾向です。
そして最も高い太陽光発電ですら、今後数年程度のうちに、化石燃料よりも安くなる国が出てくると見られます(既に一部ではそうなっている)。
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このため、これ以上化石燃料が高くならないうちに、再生可能エネルギーの導入を進めようとしているのです。
(解説資料)
導入する段階ではお金がかかりますが、一度普及してしまえば、あとは化石燃料の値段に左右されないエネルギーを自給できます。結局は、こちらのほうが安上がりになると見られます。少なくとも、それが一番自然な予測と言えます。
しかも燃やしたらそれっきりの化石燃料とは違って、リサイクルもできます。そこまで考慮すると、再生可能エネルギーの方が、長期的には必ず化石燃料より安く上がります(リサイクルできる分、追加で輸入しなくて良いので)。
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全く余計なお金も手間もかけずに再生可能エネルギーを増やせるなら、それに越したことはありません。でも、世の中そんなに甘くありません。どのみち何らかの形で出費は必要で、エネルギーの供給構造や産業構造も、変わって行かざるをえません。
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発電所等は数十年使われますので、エネルギー供給構造の変化も数十年かけて行われます。また「省エネだけ」「原発だけ」「再生可能エネルギーだけ」等ではいずれも足りず、今使えるあらゆる技術を活用していくことが求められています。
(出典:IEA, Energy Technology Perspectives)
これに伴って、売る物を変えたり、転職したり、という負担も発生します。でも、そのような負担を乗り越えて、全体ではそれ以上の利益を得ることは可能です。
上で紹介したドイツが、その実例です。そして日本でも、同様のことは可能だと見られています。(解説資料)
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確かに、リスクはあります。お金もかかるし、手間もかかります。
それを乗り越えて挑んで、先人達のようにがむしゃらに未来を切り拓くのか。それともこのままウジウジと動かず、ジリ貧になった末、化石燃料コストの高騰で行き詰まるのか。どちらを選ばれるかは、自明では無いでしょうか。
☆ 日本での普及費用と便益
日本の条件において、各種再生可能エネルギーを普及させた場合の費用や便益については、環境省が数年前から試算しています。現時点ではこのH22年度のものが最新です。
(同じく環境省のポテンシャル調査もここ数年毎年行われています。こちらも必見。)
(「脱原発」じゃないですよ。というかそもそも、「再生可能エネルギー普及=脱原発」じゃないです。そういうステレオタイプな極論はやめれ。)
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アホみたいに量が多い資料なんで、ポイントとなる数字だけ抜き出しますと:
・2030年までに日本のCO2排出削減量11~12%分の 再生可能エネルギー設備を導入と仮定(風力・バイオマス・小水力・太陽光・地熱…)
・2030年までの累計買取総額(電力+熱):16~29兆円 標準的世帯で平均約280~500円/月
・系統安定化費用(2020年までの累計):1.1~4.5兆円
・経済効果:
→粗付加価値額(直接効果除く): 2020年までの累計:25~34兆円 2030年までの累計:46~60兆円
→雇用創出:46~72万人
・2030年に電力の約4分の1 を再生可能エネで供給(+2000億kWh)
・エネルギー自給率:5%→17~19%に
・年間約1.4~1.6億トンのCO2排出削減(1.4~6.3兆円/年相当)、京都議定書基準年比約11~12%に相当
こちらの解説スライドの24ページにもまとめてあります。
確かに大きな費用はかかりますし、相応にリスクもあります。しかし日本の条件でも、ドイツ同様に、かけた費用以上の経済効果、安全保障の効果が期待でき、太陽光や風力の出力変動への対策コストも賄うことが可能と見られています。
☆ その他、補足資料
・IEAによる、2015年時点での陸上風力発電と既存電源のコスト比較予測。
出典:IEA Projected Costs of Generating Electricity 2010 (要約)(書籍(有料))
風力はガスや石炭など、既存火力と同等になると見られてます。(またここで比較に使われている原発のコストも、一部の燃料処理費や立地助成金などが含まれていない値です。)
そこで「風力が変動するから」という別の理由を持ち出される方は、上述のドイツでの実績をご覧下さい。またドイツが既に再生エネルギーで電力の約17%(FITを始める前は5%未満だった)を賄っていることも、念頭に置いておいて損は無いでしょう(プレスリリース)。
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・系統安定化コスト
太陽光や風力のような変動電源の割合が増えてきた場合については、環境省が包括的に調べています。たとえばこの資料の6章に、各種試算を踏まえた簡単な(それでも長文だが)まとめがあります。積極的なペースで太陽光や風力を導入しても、2020年までの累計コストは現在価値にして1.1~4.5兆円(年平均1100億円~4500億円)で、系統への投資額としては普通のオーダー(日本全体だと年数兆円単位で投資している)。実用性が無くなるような額ではありません。
実際、先行するヨーロッパ各国における解析例では、電力需要の20%程度までなら、風力の系統安定化コストは0.5円/kWh以下と見られています。
(出典(有料))
そこですぐに「欧州では他の国に頼れるから」と言い出す向きには、代表例のドイツの輸出入量が数%オーダーで日本の水力程度しかないこと、そしてドイツには(調整力に富んだ)ダム式水力が殆ど無いことを指摘しておきます(出典:IEA Electricity Information(有料))。日本の方が有利な点もあるので、そのような一面的な議論は避けるべきです。そしてそのドイツは、既に日本の10倍以上の風力発電を導入しています(P.17)。技術を自慢する日本が、桁違いに小さな値で泣き言を言って良いと思われますでしょうか。
☆ 助成の際の価格変化について
助成を始めると、一時的に価格は上がります。需要が増えるからです。ではその「高くなった分のお金」はどこにいくのでしょう?
(解説資料)
需要が増えれば当然、工場も増やさないといけないし、発電所を施工する人や運転する人も増やさないといけない。そういう投資は、どのみち必ず必要になります。そのお金を出す覚悟がなければ、化石燃料コストの回避はできません。そういう所にお金が使われるように、助成制度を運用する必要があります。
(解説資料)
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助成することで、量産や技術水準の向上が進みます。
積極的に助成した場合とそうでない場合の差は、下記のような実例でわかります。助成した方が、最初は高くなっても、結局安くなっています。安くなるに従って導入量が増えて、結局は助成した方がより安い単価で導入が進んでいます。
(解説資料)
このような実績を見る限り、助成当初のコスト高だけを批判するのは、近視眼的と言われても仕方がないでしょう。
☆ 助成で問われること
FIT(というか助成全般)に対する批判は、たいてい助成初期のコスト増加を理由にしています。既存産業への影響を考えると、ある程度までは合理性はあります。でも、助成の利点を全否定する理由にはならない。当初はコストが高くても、いずれかの時点で普及させた方がコスト節約になり、その後それがずっと継続すると見込まれるから。(貴方が原発に理解のある方なら、普及当初の原発に対するサポートを考えてみられると良いでしょう。)
IEAも当初は一部の化石燃料や原子力の専門家が批判的だったけど、2008年以降、組織全体としてFIT推奨に転じています。引き続き2010年のEnergy Technology Perspectiveでも、同様に推奨しています。
実際、FITは少なくとも世界50カ国+25地域で採用され、現在世界で最も一般的な助成手法になっています(P.37)。
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そして再生可能エネルギーはいま、世界で新規に建設される発電所の約1/3を占めるまでになっています(発電量で29%、容量で36%)。
(解説資料)(データ出典:Bloomberg,UNEP SEFI,REN21(要登録))
あなたが何か発電に関連する業界で働いておられるとして、この変化を無視しようと思われるでしょうか?それとも、商売に活かして行こうと思われるでしょうか。
☆ 匿名の限界
匿名で議論する場合、基本的に下記のような点に留意が必要です。
・その人の主観的意見は、殆ど信頼性が検証できない。
・意見を論破された場合に、意見を変える覚悟が見えない。論破された意見を、どこか別の場所で、別の名前で繰り返せてしまう。
・酷い悪口を言っても、社会的に責任を取る覚悟が見えない。(=口では威勢が良くても、屁っぴり腰。)
・匿名の意見が参考になり得るのは、論拠が信頼性の検証出来る出典と共に示されている時だけ。例えば動向レビュー、コスト予測等々。
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基本的に、匿名さんの主観は議論の邪魔です。まして、悪口や陰謀論など。
・ かも [某トピでの遣り取りを見ていてお邪魔しました。 再生可能エネルギー熱心に推進しておられるようですが、私楽観していませ..]
・ さくらぃ [化石燃料は当面使わざるを得ませんが、下記のようなリスクがあります。「無限」に頼れる状況とは思えません。 ・石炭は値..]
・ さくらぃ [なお恐れ入りますが、これ以上の議論をご希望の際は、私に公的身分を明かして頂けますようお願いします。 http://..]
・ さくらぃ [実名で恥をかく勇気の無い方に、付き合う義理はありませんよ。]
・ さくらぃ [貴方は議論を尽くされないうちから、 ・「無限」等の極論を持ち出す ・主観的意見で締めくくろうとする ・「..]
・ さくらぃ [しかしこれで気付いたけど、燃料電池って他国ではFITの対象になってる例が複数ある(コジェネの一種として)けど、日本で..]
・ かも [>しかしこれで気付いたけど、燃料電池って他国ではFITの対象になってる例が複数ある(コジェネの一種として)けど、日本..]
・ さくらぃ [そのへん、私も技術的に勿体ないと思っています。 ただ、政治的な力はマジ持ってないです (^^; そこはやっぱり、..]
・ さくらぃ [あと個人的には新興国市場などを見据えた場合、むしろ電力会社さんとガス会社さんに組んで頂いた方が有利じゃないかと感じて..]
・ さくらぃ [もうひとつ、割と急ぐかも知れない懸念事項が。 スマートメーターに「これは確かにオレが発電した分だ」って伝える仕掛け..]
・ かも [>私もコスト的な見通しがよく分からなくて、なかなか応援しづらいです。確かクールアース構想のロードマップに設備コストの..]
・ さくらぃ [いや、設備価格の見通しはロードマップでわかるんですよ。 問題は実際の運用コストなんです。そこが分からないと、普及し..]
・ かも [>問題は実際の運用コストなんです。 都市ガスのm3当たり価格は,140円、cif価格では60円くらいです。 ..]
・ さくらぃ [大型だともっとコストが削減できると。 寿命やメンテナンスコストの見通しは、どうでしょう。そこが、公開されている資料..]
・ かも [取り敢えず。 http://www.ntt-fsoken.co.jp/research/pdf/2008_ara..]
・ さくらぃ [ありがとうございます。 初歩的な質問で恐縮なのですが、ロードマップに記されている「耐久性」の期間内のメンテナンスコ..]
・ かも [ 構造は簡単です。電池スタックと、改質器と,パワーコンディショナーだけですね。改質器に技術的問題はありません。パワー..]
・ さくらぃ [ありがとうございます。電池スタックの交換が一区切りになるのですね。寿命向上に期待しております。それと、白金使用の抑制..]
2011-06-10 (Fri)
☆ 太陽電池の熱収支
(放射強制力: IPCC AR4 WG1 Table 2.1 (図示は Figure2.20) より。1750~2005年の間のCO2増加による放射強制力の増加は1.66W/m2。地球の表面積:5.1×10^14m2。(4πr^2 = 4 x π×(6.4×10^6)^2 ) )
大雑把だけど、こんな感じ。局地的には周囲の気温上がる場合もあり得るけど、温暖化への影響でみれば、温暖化を抑える効果の方が桁違いに大きい。
地球に降ってくる太陽エネルギーの方が、人類が使うエネルギーに比べてむちゃくちゃ大きいので。
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ずっと将来、人類が使うエネルギーが今の何十倍にもなったらそれだけで地球の気候に大きく影響する事態が考えられるけど、それはどのエネルギー源使っても同じなので、また別の話になる。
2011-05-07 (Sat)
☆ 米国滞在中
そんなわけで米国デンバーに長期出張中です。
ほんとは3/11(!)から出かける予定だったけど、震災とか子供誕生とかいろいろあって、最近ようやく落ち着いて仕事できるようになってきた所です。
赴任先は米国国立再生可能エネルギー研究所(NREL)。コロラド州デンバー付近。デンバーは標高1600m、通称Mile High City。
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もとは1977年に太陽エネルギー研究所として設立され、1991年にエネルギー省(DOE)傘下の現在の形態に。再生可能エネルギーと省エネルギーに特化しており、米国に17ある国立研究所の中でも異色の存在(他に特定テーマに特化している国研は無い)。
特に太陽電池に関して世界最高レベルの研究所だが、バイオ燃料・風力・地熱、省エネ技術、さらには普及施策設計や政策提言等も手がける。
2009年の予算は約5億ドル、スタッフはデンバーだけで2010年末で約2400人。スタッフ平均年齢43歳。研究所の運営を外部委託するなど、管理体制もユニークで知られ、他の公的機関からの視察も多い。年間訪問者数2万人。
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昨今のエネルギー情勢を受けて、ここも非常に忙しい。
来てすぐのオリエンテーションでは「この数年でスタッフも建物も倍に増えたから、事務が全然追いついてません。各自、自活して下さい」とか言われた。楽しすぎる。
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郊外の丘陵地にあり、土地はたっぷり。というか構内広すぎて、移動が大変。周囲の自然になるべく溶け込むような造りになっていて、鹿やウサギが普通にうろついてる。夏になるとガラガラヘビも出るそうな。自然ありすぎる。
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まぁそんなこんなで、暫くここでコキ使われる予定です。
Written by "バカ殿"さくらぃ
[利用上の注意]

































トコトンやさしい太陽電池の本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ)(産業技術総合研究所太陽光発電研究センター)