壊れたら直そう日記


さくらぃ(櫻井啓一郎)の私的な日記です。なお、最近はもっぱら[ついったー] を使っています。一覧はこちら(twilog)
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2005-05-11 (Wed)

茨の道

各所で話題になってる博士が100人いる村。ぶっちゃけこの世界、博士号自体は飾りであって、(少なくとも名目上は)その人の能力次第で職に就けるかどうかが決まる訳ですが…。しかし育成機関として見た場合、大学の研究サポート体制は、一部を除いて充分ではありません。限られたリソースでどこまで成果を挙げられるか、習得した技術でどこまで食えるかは、多分にバクチの要素を含みます。その賭けに負けた人がとれる選択肢が狭いのが、この問題の一因だと思います。

私もこの道に踏み込んだ当時、将来こういう問題が起きそうな予感はしていました。幸運にも仕事に恵まれた訳ですが、リスクのある選択だということは常に意識してました。しかしそれにしても、8%が自殺or行方不明、とはひどい。。間違いだったらしい。ああよかった (^^;

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ここで勘違いして頂いては困るのですが、第一線で「図抜けた」研究を率いることが出来るような、優秀な人材は相変わらず不足しています。質的にも、量的にも。というより、図抜けた研究を支えるには、えてしてその何倍もの数の「そこそこ優秀」な研究者が必要です。ですから、量を増やすアプローチは、間違ってはいないと思います。

実際、15年ぐらい前から学術振興会の特別研究員制度などを通じて研究職を目指す人への支援が強化されて、一定の成功を収めています。このような施策によって博士課程進学のハードルが低くなり、企業に対する大学の競争力も高まります。それで進学を決意した(それこそ私なんか足元にも及ばないような)優秀な人達を、私は何人も知っています。

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ではこれからどうすべきか、というと、「博士課程で習得する内容」と「世の中の需要」との摺り合わせが必要では無いかと思います。一度は賭けに負けた人でも、それなりに力を活かしつつ、次のチャンスを伺う機会があって然るべきですし、そうなるように今の状況を変えていくべきだと思います。

目標を定めよ

この博士の問題に限らず、巷で定職に就かない人の増大が問題になっているように、若手の力を社会が充分に育てて活用できないというのは、日本の将来にとって大きな懸念材料だと思います。

この問題には景気や社会情勢なども絡んでくるでしょうが、根本的には、教育政策に代表されるように、長年の「戦略不足」が原因でしょう。厳しい言い方ですが、国の将来像を自分達で描かず、のらりくらりと流されてきたツケ、とも言えます。一人一人の力は小さいけれど、国としての戦略を定め、共通の将来像に沿うように誘導(not強制)すれば、全体では大きな力になりますし、個々人の持つ力も活かしやすくなります。

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そうは言っても、流されることに慣らされてきた社会はそう簡単には変われない…というか、無理に一気に変えようとすると弊害も大きくなります。世代の交代をも織り込みながら、ゆっくり確実に変えていく必要があります。10年、20年、30年先の日本にとって今何が必要なのかを考えて、方向の定まった舵取りを心がけるべき時だと思います。

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最終的には、僕ら一人一人がどこまで国の将来像をイメージできるか、という事が、日本の針路を決めます。文字通りに。

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prizeout (2005-05-13 (Fri) 00:14)

僕はそのスタートラインにさえ立つことができるのか…<br>とりあえず、最後の8人になってもいい覚悟で、せめて<br>おぎゃあの所まではたどりつきたいです。

さくらぃ (2005-05-13 (Fri) 00:49)

むむ、ネタはわからんがプレッシャーかけてしまってすまん。どうも堅苦しい書き方になっちまうんだなぁ (^^;

FIRST (2005-05-13 (Fri) 01:52)

博士100人村の数字に関してこういう話もありますので一応。<br>http://d.hatena.ne.jp/rna/20050505#p1<br>「不明」と「行方不明」は全然違うよね…。


Written by "バカ殿"さくらぃ
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