2006-03-01 (Wed)
☆ おっちょこちょい
…もう3月かよ!はえーよ。2月をもう2週間ぐらい延長してくれ。
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調べ物とか。PDFな文献を20ぐらい開いてたらAcrobatが「アップデートパッチ当てるか」とか訊いてきた。
つい"OK"押したらPDF全部クローズ…今読んでるとこだっつーに orz
☆ 食い物3題
家族からユズ羊羹が届いたので職場で食う。日本通の同僚が言うには寒天はこちらでもポピュラーらしい。ゼラチンは嫌う人がいるので、ペクチンや寒天も結構使われるのだとか。
独語で das Agar-Agar、英・仏も agar-agar。「アガアガ」…日本のどこかの方言かと思ったよ。
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そーいや、甘いもの好きの同僚がこんなもん買ってきた。SchokoKuss (チョコキッス)と言うらしい。
中身はメレンゲの混じったクリーム?大味だがイケるw
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近所のスーパーで見かけたもの:
普通のスーパーでみかけるとは思わなくて一瞬パニクった。”あれ、俺は今どこの国にいるんだっけ?”
2006-03-02 (Thu)
☆ おしごと
実験とミーティング。最近のデータを交えて議論。世界記録のグループと比較すると…ははぁ、彼らはそういう工夫もしている訳か。やるなぁ。
そこに至る道筋はだいたい見えているが、問題はむしろ、より通りやすい道の開拓だな。今のところは職人芸の域だが、最終的にこのレベルを量産機械で再現させるには…と。
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ちょこっと市民大学に出席。関係文。
分からん単語はまだ多いが、新聞読んでも内容の見当はつくようになってきたな。
2006-03-03 (Fri)
☆ おしごと
職場の休日だけど出勤。
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実験しつつ引き続き調べ物。
…ほぇ。俺らが以前書いたのと良く似た内容の論文が出とる。
大風呂敷なタイトルだったので一瞬エッと思ったが、俺らの論文も引用されてるし、他の手法との組み合わせが面白いな。
こういうのは他のグループでも再現できて、「あれは俺がやったんだ」と言える人間が何人も出て、それで初めて実用になるもんだと言うが…。
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逆に言うと世の役に立ちそうな技術は他所でも再現を試みるので、以下略、なんだがな。
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あう、実験装置の機嫌が悪くて側を離れられない。メシが食えネー(汗
☆ 電子辞書
・シャープの新製品は90コンテンツ…。ここまで来るともう何が何やら。8cmCDROMの時代からどれだけ容量増えてるんだろう?
・CASIOのラインアップを見ると100コンテンツなんてのもあるな(汗
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ドイツでも日本製の電子辞書は売られている。数年前まで海外で見かけたことが殆ど無かったが、こちらを見ると、最近輸出が増えている旨の記述があるな。
日本人の辞書好きが輸出産業を育てたわけか。
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ちなみに俺が今愛用してるのはセイコーのSR-T7010で、極めて気に入っている。
特にアクセス独和の使い勝手が良い。クラウン独和もPCで持っているが、変化形などはアクセスの方が引きやすい。英和がリーダース・プラスとジーニアスの両方積んでるあたりもポイント高い。
泣き所はコンテンツが追加できないこと。その点ではSDカードにガンガンぶち込めるカシオのコンテンツがちょっとうらやましい。特にDudenの独独は欲しいっ (>_<)
2006-03-05 (Sun)
☆ 日曜
やっぱおしごと。外は雪が降ったり晴れたり。
☆ ぐるっ
・環境省が特定規模電気事業者に対して一律に不利な計算方法を導入?…なんだこりゃ(汗
PPSと言ってもそれこそ石炭燃やすとこから再生可能エネルギー使うとこまで千差万別なんだから、ほんとにこの報道の通りだったらエラいことだが…。何かおかしいな。
とりあえず当事者からの情報待ち。
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その後。
・ガラス張りになる見込みらしい。
しかし詳細がまだ良く分からん。何が起こってるんだ。
2006-03-06 (Mon)
☆ おしごと
雪かきしてから出撃。とゆーても午後には溶けそうやな。
実験機器の動作記録をチェックして、やり直しの必要な実験を抽出。新しい機械が入れば再現性も良くなるだろーが、それまでは気をつけんと。
こういう地味な作業も嫌いじゃないが、手間だな。
2006-03-08 (Wed)
☆ ネット無ければ…
PCなんてただの箱(ぉ
何か事故があったらしく、LANがダウン。実験データにアクセスできね。論文も探せねー。
ちぅことで専ら同僚とディスカッションとか。まぁプラン練るにはいい機会ですな。
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市民大学。接続法IIネタ。過去形が基本なんだけど、過去形って使わないんよね…。つか混同しやすいから普段は完了ばっか使うんかな。
☆ Ra97.8
・演色性の高い白色LEDをロームが発表。ほぇー。色々と応用が楽しそうやな(1点)。
どこの蛍光体なんだろ。ここかな?
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発光効率競争の方はシチズンの70lm/Wがまだトップなのかな…。
たまにゃそっち方面の会合も覗きに行かないとな(汗
☆ ゲーム脳講演会その後
件の世田谷の講演会、川端氏のレポート完了。お疲れ様でした。「「ゲームにはまった子ども」に悩む保護者が多い」…なるほどねぇ。親御さんたちはそれが怖いのかな。
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でも何故怖い(&うまく対処できない)かというと、親御さん自身が良く知らないからじゃないのかな。良いところもあるし、悪い所もある。頭ごなしに拒絶するのでなく、まず知ろうとして欲しいですね。
☆ さらに考える
自分の小・中学校時代を振り返ってみる。
ゲーム専用機は持ってなくて、専らパソコンいじってた。当時のパソコン(PC-8001/mkII)だから大したゲームは出来ないけど、実用や遊びのプログラムを作って楽しんでた。ゲーム機は欲しかったけど、特に強くねだった覚えはない。ゲーム機で遊ぶときは近所の友達の所で遊ばせて貰ってたのでけっこう頻繁に遊んでた記憶があるが、「遊びの手段の1つ」という認識だった。
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しかし今時の子供にとってはどうなんだろう。ゲーム以外に、自分を表現する手段は充分に揃っているんだろうか?自分で何か新しいものを作り出す楽しみを知っているんだろうか。
いやそれ以前に、親がそういう愉しみを教えられる環境は揃っているんだろうか
………
……
…ゲーム以上に魅力あるものを提供できなくてスネている、ということなんだろうか。
なんだか怖い考えになってしまったのでツッコミ歓迎、と書き残して寝る(ひでぇ)。
・ ustar [>しかし今時の子供にとってはどうなんだろう。ゲーム以外に、自分を表現する手段は充分に揃っているんだろうか?自分で何か..]
・ さくらぃ [ゲームは当時から好きだった(し良くハマった)けど、遊びは遊び、という事だけは理解してましたな。うち(&友達)の両親の..]
・ kaine [ゲーム脳なのは子供だけじゃなくって今の大人も一緒だと思う。子供だけじゃないよ、現在進行形なうちの兄貴は明け方までゲー..]
・ さくらぃ [「ハマりすぎ」の状態は、ゲームがどうこうより、何か別の精神的(社会的)問題も絡むんちゃうかな?学校や仕事が「面白くな..]
・ naoya [仕事とか学校とかが面白いかどうかがわかってくる前にゲームにハマってゲームしかやらなくなるのが問題なんだと思います。オ..]
・ さくらぃ [つか人間、たまには遊ばないと息詰まるやん。 (1)ぶっちゃけ「ゲーム脳」に関しては、「遊び方は人それぞれなんだから、..]
・ さくらぃ […厳しく言い過ぎました、すみません。書き直しておきます。 (1)ひとくくりに「ゲーム」と言っても、遊び目的のものから..]
・ Inoji [>たとえばボクが今、沙羅曼蛇をやったりダライアス外伝をやったり、マリオ2を延々とやったり(略)新しい発見があるわけで..]
・ A [なぜさくらぃさんですら『「ゲームにひどくはまっている状態」とここで問題となっている「ゲーム脳」は違う』とkaineさ..]
・ さくらぃ [そういうことを書いてるつもりなんです…どうも日本語がヘタでいかんです(汗]
・ ustar [今さら戻ってきましたがトラックバック打ったつもりがこちらでどうなってるのか良く分かりません そういえば昔は子供の読..]
2006-03-10 (Fri)
☆ 迎撃
大学でお世話になった先生が来られたので迎撃。お久しぶりですー。
色々と情報交換とか積もる話とか。ふむー。
結局殆どずっと話しっぱなし。市内で晩飯食ってホテルまでお送りして解散。また日本で。
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しかしやっぱり、独法化に紛れて増えた書類で大変そうだ。
例えば教授・助教授クラスがどの程度「必ずしもその人で無くても済む事務仕事」に時間を割かれてるか、マジで(第三者が)調べた方がいいと思う。いくらなんでも、この状況はおかしい。
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独法化は効率改善が主目的のはずなのに、理念は徹底していない。今後の挽回をお願いします。>上の方々
2006-03-12 (Sun)
☆ よみがえる空
いい加減溜まったので9話までまとめて鑑賞。ううむええ出来やのう。輸出できるかも。
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というかいつも思うんだが、「輸出できる作品」になるかどうかの境界線って、ひとえに「完成度」だと思う。
というのは、欧米の人が日本のアニメを見るときは、一種の「芸術作品」として捉えて、娯楽性と同時に完成度も求めているように感じるのだ(アジア圏だと、そのへんはもっとルーズな気もするが)。
いやむしろ「完成度」さえ高ければ、多少娯楽性に欠けてようが理解が難しかろうが、”ああそういう文化なんだな”と受け入れるように思う。
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例としてARIAを挙げれば、あれで途中で画が止まりまくりだったり水面表現の質が回によって違いまくりだったりしなければ、わりと輸出できるだろう。でもあのままではつらそうだ、と感じる。
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もっと輸出したければ、完成度の高い作品を増やすべし。
素人の主観的判断やけど、どうでしょ。
2006-03-13 (Mon)
☆ おしごと
激烈に忙しい。くそっ、3ヶ月前にこれだけさくさく実験できる状況になってればなぁ。
まぁ世の中そんなもんかも知れないが。
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ベルリンがつくばからチャリで通えるぐらいの距離にあればいいのに。(アホか
2006-03-15 (Wed)
☆ 目的意識
今日は実験室に見慣れない女の子が居て、ちょっとびっくりした。
見学の大学3年生だそうで、それ自体は珍しくもない。しかし通常は集団でドヤドヤとやってきて駆け足で見て行くだけの所、一人だけで、同僚の実験をずっと見ている。
話を聞いてみると、既に2週間滞在していて、うちのチームが最後の見学先だと言う。
最初は高校の授業の一環で暫く見学に来ていた(これは必修)のだが、その後もちょくちょくこうやって滞在しては、現場の技術を学んでいるのだそうな。ほぇー。
ここまでする学生はさすがのドイツでも珍しいが、それなりに居るらしい。なるほどここの人達のプロ意識というのはこうやって育成されているのか。
加えて、日本ではこの分野の女性はとても少ない。ドイツは日本よりは多い。全くうらやましい限りと言える(笑)。
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ちなみに、ここでは高校に相当する学校に3種類ほどある(そのうち大学にいけるのはギムナジウムのみ)のだが、それはどうやって決めるんだと聞いたら、「単に成績ですね」との回答。納得。
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あと日本の職場だと、研究室に入ってきた学生さんは大抵学部〜修士の3年間だけ居て、大企業に就職していく。
だがこっちの職場では暫く博士の学生やポスドクなどをやってから、関連するベンチャーに就職していく。
というかベンチャーが事業拡大で人手をどんどん取っていくので、後が大変だったり(汗
☆ PS3
各方面より、PS3が11月に延期、そのかわり世界同時発売に。ほほー。また思い切ったことを。
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HDDも標準になるのか。これでソフトハウスはアップデートパッチが出せるわけか。
…ということは、いよいよゲーム機もブロードバンド必須時代に突入するってこと?日米韓あたりはいいとして、ヨーロッパのBB市場にテコが入りそうだな。。
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とまれ、以前から同僚のゲーム好き(ドイツ人)が
「なんでいつもヨーロッパは最後なんだよー」
って怒ってた(怖かった。あれは絶対本気だ)ので、これは彼(&その嫁さんもファン)にとっては朗報だろう。
実際、ドイツでは”11月。世界同時” ”11月初めに来るぞ”などの見出しで報じられているようだ。
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俺はGT5(?)がお預けになってちょっと残念だが、情報出てこないとこみると他のソフトも開発間に合ってないみたいだし、楽しみに待つとしよう。
それよりPSPでPSエミュというのが気になる。あの頃のチョイゲーとかクソゲーとか猿ゲーとか。
2006-03-16 (Thu)
☆ 大型店視察
実験終えて帰ろうとしたら、同僚がこれから買い物に行くという。この夜中にどこがやっているのかと思えば、新しいショッピングセンター(Kaufhaus)のオープンセールだそうな。
珍しいイベントなのでちょこっと寄ってみる。
とりあえず電器屋から。DUDENをフルで積んだ奴があるなぁ。くぅ。
まぁ日本ではよくあるショッピングセンター。チェーン店が多い。こういうのが増えると小さな店は苦しくなるわけで、どうも複雑ですな。
タイ料理屋でヌードル食ってみた。特にうまくもまずくも無し。というか辛くないタイ料理ってのは非常に違和感が。ドイツ人の好みに合わせているのか。
ざっと見て回って撤収。面白かった。
しかし、あとで腹こわした。ひでぇ。
2006-03-17 (Fri)
☆ おしごと
先々週あたりからゴタゴタしてたスケジュールもちょっと落ち着いてきた。
実験データ掘り返したり。ざっくざっく。
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市民大学。今日は脱線しまくり。しかし曲がりなりにも雑談ができるというのは楽しい。もちろん良いトレーニングにもなる。モチベーションは重要である。
☆ 新空港
新聞に、国際空港(Berlin Brandenburg International, BBI)計画が2011年開港で決定の報が出ていた。なんか夜間の飛行でモメてるみたいだが、とりあえず直行便が出来れば有難いな。
2006-03-19 (Sun)
☆ 温暖化
こないだ某所で話に出てたんで貼っとく。
・気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第三次評価報告書の要約(気象庁)
幾つか要点抜き書き。
・「近年得られた,より確かな事実によると,最近50年間に観測された温暖化のほとんどは,人間活動に起因するものである」
・「人間活動による温室効果ガス及びエーロゾルの排出は引き続き大気を変化させ,気候に影響を与える」
・「人為起源の気候変化は,今後何世紀にもわたって続くと見込まれる」
過去から未来までの超長期に亘る気候の推測・予測を含むので、今の技術では「100%こうなる」という断言は無理(できたら神様)。でも「その可能性が(すごく)高い」ということは言える。
温暖化は人類が起こしている可能性が高くて、しかもその影響がでかい。ならば対処せんとイカン、という話です。
…というか、実際に気温は上昇し始めてるし。
_
一時期、”断言できない”という所をあげつらってた方々が居たみたい(今もいるのかな)だけど。
そういう方々が挙げる説明にある「たまたま地球の気候や太陽の活動がそういう時期」とか、「たまたま水蒸気が増えたから」とかいうのは、少なくとも広く認められた見解ではないようです。
自分に分かる範囲で一つフォローしておくと、水蒸気は赤外線を吸収する一方、蒸発→降水のサイクルを通じた放熱、雲や雪氷による反射、などの相反する作用も持ちます。だから、頭でちょっと考えただけではその影響量を見積もれないはず(正確に評価しようと思ったら、少なくとも大気や海洋まで含めたシミュレーションが必要だと思います)。
_
見分け方としては、将来予測には不確実性が伴うんだから、その点をあげつらうのは変、と考えるべし。
「世界中の科学者より俺の方が信用できるんだぜ」とか言うに至っては以下略。
2006-03-23 (Thu)
☆ 鯖しぼん
トラブルで、3日ほど当サーバが落ちてました。日本時間で21日〜23日のメールをロストした可能性がありますので、心当たりの方は再送をお願いします。
_
復旧にご協力頂いた方々、ありがとうございました _(_._)_
2006-03-24 (Fri)
☆ PSE法
土壇場で中古品への適用は回避…なのかな?
施行前に取りやめただけ、お役所にしては良く決断した方かな。
_
個人的には今まで安物のACアダプタやら暖房機やらでコワ〜イ思いを何回もしたので、粗悪品を防ごうという趣旨自体は賛成。あとは運用次第かなぁ。 「役所仕事」も結局は人材次第。
_
しかし、絶縁試験か…。
昔大学にいた頃、電気設備点検に伴う絶縁試験で、切り離し忘れたWSの5"HDD(=めちゃめちゃ高価)が数台いっぺんに吹っ飛んで、大事になった経験が。
今時のマシンって、やっぱそのへんまで考えて設計されてたりするんかな。今でも怖くって、点検前にはコンセント抜いてるのだけど。(^_^;
2006-03-25 (Sat)
☆ あつっ
暖房をいつもの調子でセットしておいたら、朝、暑くて目が覚めた。うわ、外気温5℃?いつのまにそんなに暖かくなったんだ。
☆ 対策
先日、地球温暖化の話を書いたので、その対策の話。
「ヤバそうなのはわかった、じゃあどうすればいいんだ?」
というあたり、個人的な考えを書いておきます。まだ検討が足りない所はたくさんあるけれど、何らかの参考になれば幸いです。
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地球温暖化の対策については、今のところはまだ人類の活動が影響するレベルらしい(進行すると「暴走」して止まらなくなる可能性があります)ので、今のうちに急いで温室効果ガスの排出を減らそう、という話になるわけです。最終的には、今に比べて「ごくわずかな」水準まで排出量を減らす必要があるとされています。
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これを受けて、EUでは2050年までに排出量80%削減という目標を掲げて、再生可能エネルギーの開発と普及に力を注いでいます。米国ですら、再生可能エネルギー研究所を核に、世界でもトップクラスの技術水準を保っています。
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では今後再生可能エネルギーや新エネルギーは頼れそうなのか、と言われれば、そうだ、と言えます。
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まず日本に最大でどれぐらいの資源量があるのか紹介しときます。いずれの見積もりもラフで、コストも考慮されてない見積もりである点は断っておきます。
・太陽光発電:総発電量の20〜25%、設備容量にして173〜207GW(小長井誠「薄膜太陽電池の技術と応用」、ほか)。昼間のピーク電力のかなりの部分を賄える量です。一部を少し西向きに設置したりすれば夕方近くまで賄える。
・風力発電:陸上だけで総発電量の7〜10%。洋上まで含めれば20〜30%?(牛山泉「さわやかエネルギー風車入門」ほか)
・バイオマス:日本の一次エネルギー(=電力以外の熱や動力まで含む)供給量全体の6〜7%。
・水力:現在のダム式が総発電量の約10%。さらに(ダムの要らない)マイクロ水力を追加可能。
・地熱:現状では少ない(500MW余り)が、さらに追加可能
・その他、廃棄物発電、温度差発電、燃料電池、などが追加できるでしょう(それぞれ再生可能エネルギー源にもなり得る)。
少なくとも、無視できない量の資源が存在するのは分かって貰えると思います。
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技術的には、現時点でも太陽光・風力・バイオマスなどが電源として充分に実用になることが、各国で既に実証されています。
例えばEUでは2010年までに18〜22%程度の電力を再生可能エネルギーで賄う 見 込み です。「資源量の不足」や「出力の変動」に関しては、異なる電源の組み合わせでカバーできます(実際、実用化を妨げる理由にはなっていません)。EPTやエネルギー収支、CO2排出量などを何やらもっともらしく計算してみせて「実用にならん」などというページを見られた方もおられると思いますが、デマです。
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残るコストについては、今後20年以内に実用的なコストになると充分期待できます。量産規模の影響が大きいので、導入時の戦略が勝負の分かれ目と言えます。
・風力発電は、既に現在の電気料金より安くできることが日本でもかなり前から実証されていますし、海外では既に今後10年ほどで火力並になると言われています。
・太陽光発電でも、既に低価格品は電気料金程度のコストに達していますし、ペースは遅いものの、今後も大きく下がる余地があります。化石燃料火力の多い昼間の需要時だけの発電なので、CO2排出量削減には効果的です。
・バイオマスは、木質ペレットやバイオディーゼルなど、燃料の形を取るので、CO2排出量を削減しつつ、火力発電や動力に使えます。こうした新しい形態は国内ではまだ殆ど手つかずで、将来の普及が読みにくい面はあります。でも資源は実際に存在するわけですから、開発しやすい所からでも使っていくべきでしょう。海外での実用化の 状 況 を 見る 限り、こうした技術が日本に入ってくるのも時間の問題と思います。
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各エネルギー源の副次的な利点も無視できません。たとえば太陽光発電は輸出産業として成長しています(2004年のモジュール類だけで年産2000億円、うち6割が輸出)し、風力やバイオマス火力、マイクロ水力などは設置地域の雇用創出に繋がります。バイオマスは林業や農業の回復にも寄与できます。燃料電池技術の多用途ぶりは言うまでもないでしょう。そういう副次的な利点を考えると、実際のコストはさらに減ります、というか新しい商売ネタにもなります。
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現在の日本の課題は、法的にもっと積極的な導入を図ること、この一点に尽きます。
特に、現状のRPS法では電力会社側に導入割合で義務づける「クォータ(quota;固定枠)制」を採っていますが、これは却ってコストダウンの意欲を削ぐ弱点があります。各国で色々な方式が試されていますが、EUでの現在までの経過からは、利益で誘導する 「feed-in tariff(固定価格)制」が、結局は普及とコストダウンに最も有効と されています。日本も、そろそろRPS法を見直す必要があると思います。2006.4.4 リンクミス修正。
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ごく個人的な認識では、海外との競争をにらみつつ、10〜20年ぐらいかけて、再生可能エネルギーにできるだけ転換していくのが、結局は一番コスト的に負担が少ないのではないかと思っています。本当はもっとゆっくりの方が楽(特に現場の方々にとっては重要)だけど、今後もっと急ぐ状況になるリスクがあると思います。
また、原発はさすがに40%もいらないのではないか、と思います。ある程度までは再生可能エネルギーが普及するまでの後ろ盾にもなると思いますが、多すぎれば逆に弊害(下記)が大きくなります。発電所の寿命(20〜40年)の単位で考えるなら、将来のリスクやコストの点で、再生可能エネルギーを頑張って増やした方が、より根本的な解決になるだろうと思います。
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少なくとも、2010年までで既存水力を除いて「総発電量の1%」という情けない目標では、あとで困るだろうと思います。せっかく技術はあるのですから、うまく伸ばして、使って下さい。
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こんなとこですね。なんか間違いとかあったらツッコミよろしくです。
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…でもこういうのは本来、専門の人達がチーム組んで検討すべき領域なんだけどな。
せっかくここまで漕ぎ着けたのに、土壇場でその無戦略ぶりはおかしいぞ、日本。
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一応、原発にも言及。原発も少なくとも当面は使えると思いますが、将来性はわかりません。というのは、
・夜間電力は既に余ってるが、負荷追従できる割合にも限界がある→不要な発電量が増える(燃料も無駄になる)→設備を増やすにつれてコスト高くなる&温室効果ガス排出量も大きくなる
・ウランは有限で、将来の調達にリスクが伴う。核燃料サイクルも新たなリスク要因&コストアップ要因になる(特に高速増殖炉)
・バックエンド・フロントエンドに必要なコストが不透明
(最終処分の「3兆円」だけじゃなく、非常に理想的な条件で計算しても再処理とMOX燃料作製には今後数十兆円かかる)
・最終処分の計画が未定(最終的なコストやCO2排出量が不透明)
・漏洩事故や核拡散のリスクがある。本当に確率が低いとしても、その影響の大きさと期間の長さから、無視できないリスクになる(チェルノブイリ事故の場合で被害額が数千億ドル=数十兆円以上)。
…などの泣き所があるからです。↑ボロカス書いてるように見えるかも知れませんが、「完全に否定」はしてない点にご注意。念のため。
当面は、原発である程度までは凌げるかも知れません。でも原発にばかり頼っていると、形は違えど、将来のコストもリスクも高くなります。そういう意味では、「時間稼ぎ」の面が強い手法と言えます。
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具体的にそれぞれをどれぐらい利用するかは状況次第でしょうけれど、自然エネルギー設備と原発関連施設のどちらをより多く将来に残すべきか、と問われれば、私は迷わず前者を推します。
2006-03-26 (Sun)
☆ 弱いものいじめ?
…何かがおかしい気がするな、これ。どういう基準で選んでるんだろう。
いちいち立ち入り調査したり担当者を置いたりするより、CO2排出量の少ないエネルギー源を価格的に優遇する(=そうでないエネルギーは相対的に高くする)方が先じゃないだろうか。
_
それとも、どうしてもそういう制度を導入したくない理由でもあるのかな。
2006-03-30 (Thu)
☆ ぷにぷに?
なんか今日は次々に用事が降ってくる。ちぎっては投げ、ちぎっては投げ。
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食堂で中華まんじゅうみたいなものをみかけた。珍しくて頼んでみた。
…おもむろにバニラクリームたっぷり。しかも2個盛られた。けっこうでかいのに(汗
中身はジャム。ぐはぁ、ババリア(Bavaria = バイエルン)料理だったのか。あ〜ま〜い〜〜(汗
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名はGermknodel、冬のメニュー、とのこと。そろそろシーズンも終わりですな。
Written by "バカ殿"さくらぃ
[利用上の注意]
・ inoji [大丈夫、ドバイでも売ってました。]