壊れたら直そう日記


さくらぃ(櫻井啓一郎)の私的な日記です。なお、最近はもっぱら[ついったー] を使っています。一覧はこちら(twilog)
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はやぶさ2計画絶賛応援中


2006-10-24 (Tue)

はやぶさ2、予算折衝中

状況はなかなか厳しい、援軍募集中とのこと。むむぅ。

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財務省なんだから、当然お金に敏感だ。でははやぶさプロジェクトに期待できる利益とは何だろう。

*得られる科学的知見。Scienceに特集組ませて論文ボコボコ載せるなんて物凄い快挙。(Impact Factor から言えば1本あたり「並のレター論文」20〜30本の成果に相当する。7本載ってるので、これだけで軽く140〜210本分ぐらい&その他にも死ぬほど出てる)。すぐに生活に直結はしないかも知れないが、私たちの住む世界の生い立ちをより良く知ることになる。

*工学的知見。未だどこも成し遂げていない小惑星からのサンプルリターンが、「少なくとも技術的に可能」という所まで検証できている。イオンエンジンを初めとする世界初づくしの技術を満載して、太陽を遙かに隔てた小天体上での精密な制御までやってのけている。この技術を伸ばさない手は無い。

*人材の育成。極限の技術に挑戦できる人材、およびそれを育てるシステムは、産業界や教育制度全体にも貢献できるはず。

*啓蒙および宣伝効果。モチベーションを提供して、ゆとり教育なんか吹っ飛ばせ。日本にも挑戦的な風土が生きているってことを、世界に見せてやれ。

ってあたりかなぁ。定量的に測るのは難しいが、このような効果を他の手段で得ようとしたら、おそらく遙かにデカい金額が必要なのでは無いだろうか。

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もっと整理して投書しよう。

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仮にこの「はやぶさ2」が成功したら、おそらく「小惑星探査は日本のお家芸」と一目置かれることになるだろうな。

最終投稿版

はやぶさ2を実現させよう勝手にキャンペーンからリンクされたので、少し恥ずかしいが最終投稿版も載せる。字数制限がなかなか厳しい。他国との競争など、他にも書きたいことはたくさんあったのだけど、収まらなかった。

    主計局文部科学省担当御中

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    はじめまして。一国民として日本の宇宙開発を応援している者です。風の噂に、独立行政法人・宇宙航空研究開発機構(JAXA)が企画している小惑星探査機「はやぶさ2」の、2007会計年度における予算獲得が非常に厳しいということを知りました。

    この「はやぶさ2」は、リスクを差し引いてもなお大きな波及効果が期待できる企画と思い、ここに意見をお送りする次第です。

    先代の工学実験機「はやぶさ」同様、「はやぶさ2」もそれに勝るとも劣らない多くの科学的知見をもたらすと考えられます。

    しかし「はやぶさ2」に期待できる利益はそれだけではありません。「はやぶさ」のように、下記のように広範囲で大きな効果が期待できます。

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    科学的知見:

    ・太陽系形成当時の情報が残っている小惑星の組成や構造に関し、多くの手がかりを得られる

    これは地球や月の生い立ちに関する情報も得られることを意味します。我々の生活にすぐに直結しなくても、長期的には資源探査や災害・気候変動対策などに深く広く効果を及ぼすと考えられます。

    「はやぶさ」とは異なる、もう1つの代表的な型の小惑星を調べることで、「はやぶさ」の成果も大幅に価値を増します。逆に「はやぶさ」の調べた型だけでは、まだ中途半端です。

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    工学的知見:

    ・太陽を遙かに隔てた微少重力下において、精密な位置制御と機動を、携帯端末程度の処理能力で自律制御する技術

    ・致命的な故障に対する回復技術

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    人材育成:

    ・絶対的な技術だけでなく、費用対効果の面でも極限まで高めた水準のものを創り出せるシステムおよび人材を育てる

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    啓蒙・宣伝効果:

    ・次代を担う世代に、ロボットを初めとする各種制御技術に取り組む心や、科学的探求心を呼び起こす

    ・国内のみならず、海外へも(Scienceの表紙を含む)様々なメディアで日本の科学・技術水準を宣伝できる

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    「はやぶさ」のように、「はやぶさ2」もまた多くのトラブルに見舞われる、リスクの高い企画になるだろうと思います。しかしそれを乗り越える過程でしか得られないものも確かにあり、それには今の日本にとって貴重なものが数多く含まれていると思います。

    他の数多ある企画の「模範」として、また将来の日本全体の活力の一助として、積極的な推進をご検討頂けますよう、心よりお願いいたします。

    微力ながら、審議に役立てて頂ければ幸いです。

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    一国民より

弾薬補給

JAXA広報にもメールを送った。先の財務省への意見とほぼ同内容だが、下記のような内容を追加。

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国際競争力の確保:

・研究開発は競争の世界で、力を抜けば後発に成果を攫われる。試験機に過ぎない先代の成果を活かすには、実用機でその成果を確固としたものにする必然性がある

先代が数年後に帰還した時、せっかくの成果や名声が全て他国に攫われたとなれば、失政との批判も避けられないだろう。

・米国が真似をしようとしているとの報も入ってきているが、他の国の真似だけに注力するのは、研究開発の望ましい姿ではない。それぞれが独自の視点から新しい技術開発を競うことで、初めて発展がある。

ここで日本が変な遠慮をすることは、日米双方の科学技術の発展にとって有害。堂々と先頭を走れば良いし、そうすべき。

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さてさて、どーなりますやら。

つか、あそこまで野心的で成果も出したプロジェクトが報われなかったら悲しすぎるですよ、ホント。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]
t2 (2006-10-25 (Wed) 09:27)

組み込み技術と、太陽系内規模のネットワーク技術。Mars Explorerに負けてられませんよね。


Written by "バカ殿"さくらぃ
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