壊れたら直そう日記


さくらぃ(櫻井啓一郎)の私的な日記です。なお、最近はもっぱら[ついったー] を使っています。一覧はこちら(twilog)
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はやぶさ2計画絶賛応援中


2008-04-02 (Wed)

メモ

米空軍もバイオ燃料採用へ(technobahn)。ほぇー。

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スペイン、風力発電による電力供給割合が一時4割を突破(technobahn)。…昔、「数%までしかダメ、超えたら停電する」とかいうデマが流行ったねぇ。

耐震基準が突然厳格化したので風力発電の建設に大きな遅れ(朝日)。扱いそのものを突然、工作物から建築物に変えたのか。これは酷い。

それでなくても、政策を突然厳しくするのはこういう規模の小さいものに対する影響が大きく、「弱い者いじめ」になりやすい。国交省の方々、ご再考の余地がありませんでしょうか。

参考リンク:

風力発電の状況に関する昨年のNEDOのレポート

2007年の世界市場の概況(GWEC)。スペインは2007年末の時点で15GW(=1500万kW)を導入済み。

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仏EDFがnanosolarに5000万ドル出資(solarbuzz)。ふむー。とりあえずラインひとつ足してくれって感じなんかな。

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米エネルギー省、太陽光エネルギー振興に全米12都市を選定(JST)。ぼちぼち動き出してるな。

米PG&E、500〜900MWpの太陽熱発電プロジェクトを契約(solarbuzz)。

本日のツッコミ(全25件) [ツッコミを入れる]

名無しさんだよもん [あれだけの大倒壊事故起こしといてまだそんな甘いこと言うかね? リスクに目をつぶって原発推進してる連中と変わらんぞそれ..]

さくらぃ [基準を厳しくしたことそのものがダメと言ってる訳じゃないわい。やり方が必要以上に性急すぎないか、と言ってるの。倒壊事故..]

まま [倒壊そのものの危険もあるんだろうけど、ライフラインの電気を作る物なんだから、ちょっとやそっとじゃ壊れない程度には頑丈..]

さくらぃ [いや、本来なら台風でも壊れないはずのものだったんだと思うけど。不適切な使い方をしたらどんなもんでも壊れるから、設計基..]

まま [あーごめん。例が不適切とかの話じゃなくて「耐震基準が厳格化」の話。 確かに性急ではあるのかもしれないけど、建築基準が..]

さくらぃ [んー、日本の今の市場ってただでさえ小さくてしかも(政策の弱さなどで)不安定なので、そこにこの仕打ちだと、関連産業の体..]

さくらぃ [今回の制度変更って地震などに対する強度の確保を求めたわけでしょ。でも、地震で倒れた話なんて聞かないでしょ?(^_^;..]

まま [んー、細かい解説ありがとう。よくわかった。 ただまぁ >でも、地震で倒れた話なんて聞かないでしょ?(^_^;; >..]

まま [あ、きちんとして欲しいってのはさくらぃにではなく、国交省や経産省ね。念のため。 あと朝日の記事を再度読んで思ったの..]

さくらぃ [いや柏崎に関しては、あの程度で済んだだけで立派だと思うけどね。あの大地震でも「全く止まらないようにする」のは技術的に..]

さくらぃ [↑このままだと何か誤解を受けそうな気もするので書いておくと、逆に言えば、原発(1基あたり1GW以上)が地震で止まって..]

まま [原発の件で教訓にすべきは最終的な結果じゃなくて、「予想していた最大の地震を上回る規模の地震に見舞われたこと」と「被害..]

さくらぃ [うむ、それらの主張には一理あるな。:)]

AoiMoe [単純に程度の問題なんだけど、何かあるとすぐマスコミに dis られるからねぇ]

take [マスゴミもそうだけど,あと反原発団体とか某消費者団体とかも,うるさいですね。]

さくらぃ [今までわりとみんな「細かいことは知らずにお上に任せとく」って感じでしたからねぇ。でも温暖化対策は一人一人の行動が影響..]

名無しさんだよもん [安直なリスクマネジメントでほいほい風車立てた結果既にエコどころか「公害」すら起こしているという現実に目を向けて欲しか..]

さくらぃ [自分の先入観が間違ってることが実証されたからって、人に当たるんじゃねぇ。この天の邪鬼め :)]

名無しさんだよもん [先入観ってなんのことやら(w あたしゃ今も昔も風車慎重派に変わりありませんがね。昨日のレスで漏れが何言いたかったか全..]

さくらぃ [君自身の発言に基づいてそう判断したんだがね。俺の理解じゃ、君はまだこの考えを変えていなかったんじゃないかな。 htt..]

さくらぃ [もっとわかりやすく言えば、俺は岩屋の倒壊事故などがあっても「それぐらいでビビってんじゃねぇ」と言いたい訳だ。この程度..]

FIRST [まったくわかってない人間が横からお邪魔しますが、要するに最初のコメントにあったhttp://higemegane.a..]

さくらぃ [報道内容までガセかどうかは私は知らないんですけれど、「エコ詐欺」とまで言うあたりには疑問を覚えますね。 風車のマイ..]

TOKA [環境問題の本質は、地球上のモノが過剰なことだと思います。 だから僕は今少なくとも日本でなすべきことは、風車に限らず ..]

さくらぃ [モノが過剰というのはその通りですし、それを極力減らす努力はもちろん欠かせません。しかしこれから伸びてくる途上国のこと..]


2008-04-03 (Thu)

メモ

米国風力協会がFAQを更新(REW)。2005年版(PDF)と合わせてどうぞ。

スコットランドの電力会社SSE、REの導入計画を上方修正(REW)。2013年までに導入量を現在より倍増、4GWへ。

アリゾナに280MWの太陽熱発電所計画(Wired)。

つくば市の運転中止してた風車が破損(朝日)。わざわざワイヤーで留めてたってことは、過回転防止の安全装置も働かない状態だったんだな。ということは負荷(発電)無しで風を受けながら速度無制限で回転したわけで、そりゃ壊れるわな。車で言えば、ブレーキを取り外して走らせた訳やな。

つくばは普段はそんなに風がないけど、強い低気圧などが来ると今度は強風が吹き荒れるなど、両極端な変化をする。風力発電には残念ながらあまり向いていなさそうに思える。しかもあの風車、明らかに周囲の建物より低く、まともに風を受けられないような場所に設置されたりしている。つくば駅にほど近い、竹園西小学校の風車だとこんな感じ。

すぐ近くの樹木や塔より低い。右の小学校の建物も一部風車とかぶる高さ。さらに、校舎の先には物質・材料研究機構の巨大(8階建て?)な建物もある。こちら側には並木道。これらの樹木も風車より高い。さらに国際会議場の建物などもある。

・すぐ近くの樹木や塔より低い。右の小学校の建物も一部風車とかぶる高さ。校舎の先にはさらに、物質・材料研究機構(NIMS)の巨大な建物もある。

・こちら側には並木道。これらの樹木も風車より高い。さらに国際会議場の建物などもある。

google map。影の長さから、風車と周囲の物体の高さを比較できる。

風況の検討が不足してた(というか、考慮してなかった?)のは明らかだ(効率よく風を受けるにはおそらく、周囲の建物の状況からしてこの4倍以上の高さが必要だろう)。勝手な推測だが、おそらくは子供から良く見える高さに置きたかったのだろう。

勿体ないけど解体して、貴重な教訓にした方が良いだろうと思う。

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ただし、この事件は明らかに人為的ミス(or犯罪?)によるものだ。これをヤリ玉に上げることで風力発電の有用性を全否定するような意見は非合理的なので注意。そんなデマにかかずらってる暇があったら、もっと風況の良い場所での利用や、太陽光やバイオマスなど他の手法の活用を考えるべし。


2008-04-04 (Fri)

めも

黄砂に有害物質が付着している(読売)。これ何とかして貰わんとなぁ。

温暖化対策、「セクター別」に反発(毎日)。これまで排出してきた量が違いすぎるからな。

途上国の立場からすれば、「今まで(いや、今でも)あなた方だけ好き放題やっておいて、私達にはそれを禁ずると言うのか」ということになるだろう。

「セクター別」の考え方にそれなりの合理性はあるが、それを認めて貰うには現在の日本の取り組み方ではまだ不十分だろうとも感じる。彼らからすれば、現在の日本の生活は恐ろしく贅沢なのだから。

かといって彼らの協力を得られなければ、その贅沢な生活もいずれ出来なくなってしまうと予測されている訳で。

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IMF、温暖化対策と経済成長は両立すると報告(フジサンケイ)。元ネタはこれ:The Fiscal Implications of Climate Change (IMF, February 22, 2008)

個々の対策にはいろいろ問題や限界もあるけど、うまく使えば温暖化の被害をなんとか許容できる水準に抑えながら生活水準も維持できますよ、ということね。

ソフト…?!

・各所より萌え絵な総務省の申請ページ。ぶはっ…うーむ、やるなぁ(感心)。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

yamaneko [で,電波過ぎますwwww]

TOKA [IMFの報告読みました。 やっぱり排出権取引はうまいやり方だと思うんですけどねぇ。 いろいろ文句言う人いるけど。]

さくらぃ [排出権取引にせよ再生可能エネルギーにせよ、文句を言われる方は短期的な損得しか見ておられないと感じています。 特に日本..]


2008-04-05 (Sat)

メモ

EUの排出量、2007年は微増に(EurActiv)。排出権を割り当てすぎて、排出権価格が低迷したのが主因。さもあらん。

つまり、せっかく対策技術の導入を進めているのに、一方ではジャンジャンCO2を排出し続けた部門があったということだ。ということで、さらに対策を強化するとのこと。また、民間への啓発を強化して、生活スタイルの改善も促していくべしとの勧告(EurActiv)も出されている。温暖化予測の不確実性に対する"批判"への対応にも言及している。

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もっとも、最初に対策技術の関連産業を育て、人材や資本の受け皿を用意してから規制を厳しくしていく…というやり方になっているので、結果的にはこのあとの対策がその分スムーズになるんじゃないかな。

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あとクギを刺しておくと、京都のホスト役やっときながら排出量を増やしてる国とか離脱しちゃった国とか最初から入ってないような国々よりはずっとマシ。少なくとも、そういう国々にこれを笑う資格は無いな。

花見

DSC03078

職場の花見。今年は天候が良く、花のタイミングもぴったりだ。

…寝坊して慌てて出撃したんで、一眼レフ忘れたけどな(汗


2008-04-06 (Sun)

メモ

環境対策技術「フルコース」な環境省大臣官房長のご自宅(日経BP)。おー、これはすごい。

真っ先に言及されてるけど、窓や建物の断熱強化はエコなだけでなく快適なので、おすすめ。冬の寒さだけでなく、夏の暑さも防ぐ。

あと薪ストーブも、(供給源の森林がちゃんと維持管理されている限りにおいて)立派な再生可能エネルギーだったりする。

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ちなみに記事で言及されている”太陽光発電と太陽熱利用が一体になった機器”は確かに面積当たりの太陽エネルギーの利用効率を上げられるし、過去に実際に製品化されたこともある。だが、水を使うものと数百Vの高電圧を扱うものをぴったり隣接させることになるので、コストがかかってメンテナンスも面倒になるデメリットがあり、廃れてしまっていたりする(汗)。

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その一方、(原油などと異なり)太陽光自体は無料で無尽蔵だ。面積当たりの「利用効率」が向上するのはそれなりに嬉しいが、効率は枯渇性エネルギー源ほどクリティカルなパラメータでは無い。太陽エネルギーなどの再生可能エネルギーは、放っておいても宇宙に逃げていくエネルギーを別の形に変えて、有効利用しているだけだからだ。1つの家の「利用効率」を無理に上げるよりも、多くの家や建物や遊休地にひろく満遍なく普及を図る方が無理が無い。

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さらに脱線すれば、枯渇性エネルギーを基準にして考える方々はすぐ「利用効率」の数値を出して比べるのだが、再生可能エネルギー源においてはその重要度は枯渇性エネルギー源に比べて概して低い。そもそも枯渇性エネルギーにおける「効率の向上」は「限りのある資源をどれだけ無駄にせずに済んだか」という指標であるのに対し、再生可能エネルギーのそれは「新たなエネルギー資源をどれだけ増やせたか」という意味合いを持つ。どちらもエネルギー供給状況の改善に寄与するものの、片方は「残りの資源量の節約」、片方は「資源量そのものの増加」と、その性格はまるで異なっている。

今後のエネルギー供給状況を大きなアパートに例えて言うならば、枯渇性エネルギーにおける「効率向上」は「いまある部屋に詰め込める人が増える」意味を持つ。その一方、再生可能エネルギーにおける「効率向上」や「普及量の増大」は、「部屋の数や広さそのものが増える」ことを意味し、また例え利用効率が低いままでも普及量が増大すれば同様の効果が得られる−−これらは枯渇性エネルギーには出来ない芸当だ。

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従って、みかけの「変換効率の低さ」だけを論拠に再生可能エネルギーの実用性を否定するような論説は、中傷の意味合いが濃くなる。そのような主張を無用に強調される方々は、ご自分の知見(もしくは発言の意図)を疑われても仕方無いと思う。

心当たりのある方々は、そういう中傷論説が元々どういう立場の方々から出されているか、ご自分で確認されて見られると面白いかも知れない。(…なんか脱線しまくったけど。)

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ゴア氏、私財を投じて新たな温暖化防止キャンペーンを開始(朝日)。

南極の気温が急上昇、生態系にも影響(朝日)。

途上国向けのバイオガスプロジェクトがカンボジアなどで進行中(REW)。

京都議定書を知らない若者多し(読売)…いやこのままだとあなた方が一番大変なことになりそうなんですけど…。”自分が墓に入るまで持てばいいや”という人達に任せてたらあかんで。


2008-04-07 (Mon)

ツッコミ

プルサーマルについて述べた記事(日経BP)。全体的には悪くない内容だと思うんだが、困ったことに、再生可能エネルギーに関するデマが含まれている。「原子力発電は太陽や風力など自然エネルギーを利用するより二酸化炭素(CO2)の排出量は少ない」などとはもう言えないし、そもそもそのような比較をするのが無意味な程度の違いしか無い。(なお、このエントリは原発に関する公称値が信用できると仮定した上での話だ。後述。)

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とりあえず太陽光と原発に関して、絵にした。

まず、排出量はどちらも同水準だ。いずれも化石燃料に対して非常に小さいとされ、想定条件を変えても、排出削減量の変化は誤差程度でしか無い。

単純な排出量での比較

ついでに言えば、現時点で単純な排出量だけを気にするならば、昼間の排出量削減の方が緊急性が高い。

使われ方の違い

そもそも、両者は全く活躍分野が異なるし、

それぞれの得意分野

どちらか一方だけで用が足りる訳でも無い。

間違った使い方

ただし、水素とか蓄電などの技術が安くなるに従って、それぞれの融通の無さは緩和される。またそれぞれの発電コストも変わり、それに伴って、適した利用範囲もまた変わっていくことになるだろう。

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結論:

原発と太陽光について、

・排出量の大小で優劣を論じようとするのは、ナンセンスである。

・どちらか一方の方式だけで全電力需要を賄おうとするのも、ナンセンスである。

それぞれを得意分野で活かすのが、最も適切であろう。(そもそも、上記のスライドでも、それぞれの違いの一部しか述べていない。)

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ややこしくなるので太陽光に絞ったが、他のREについても補足。

・バイオマスはどんなケースにおいても必須。水力を除けば、原子力も太陽光も風力も、どれも需要の変動への対応が苦手だ。バイオマスが足りなければ、その分だけ余計に揚水や蓄電に頼ることになるだろう。

・風力は「再生可能エネルギーで比較的安い」「小規模分散型(原子力との違い)」「地域によっては太陽光より適している」などの特長がある。使わない手は無い。

・地熱:「再生可能エネルギーで安定出力」「燃料価格の変動がない(原子力との違い)」などの特長あり。冷遇されて来たが、「高温岩体発電」の技術開発がだいたい済んでいて、現実的に利用可能な資源量もけっこうあると聞く。宣伝が足りないのが目下最大の問題だが、これも活用すべき。参考リンク:日本の地熱エネルギー

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なお、世の中にはこれらREについて、20年近くも前の、現在とはかけ離れた条件のデータを、出典すら示さずに使う方も居られる。うちがこんなリリースを出したのもそのためだ。…立場のある方が、長所を否定するような誤った情報を流すのはいい加減にご勘弁下さい。国益を損ないます。

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というかぶっちゃけ、そのような古すぎて誤った情報を流されているのは、主に原子力畑の一部の方々だ。上記の議論では、そうした方々が用いる数字も参照しているが、指摘されてなお誤った情報を流布させる方々の数値がどこまで信用できるのか、正直言って疑問も覚えていることを付記しておく。

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一方、最初この記事を見たときは怒ったけど、この鳥井という方は満遍なく様々な温暖化対策を取り上げておられるようなので、今回はたまたまそういうガセネタに引っかかってしまっただけではないかと思う。

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最初のスライドのリファレンス:

[1] NEDO委託業務成果報告書「太陽光発電評価の調査研究」、太陽光発電技術研究組合、

 2003年3月 (報告書バーコードNo.010019372) に2006年時点での値を追加

 http://unit.aist.go.jp/rcpv/ci/about_pv/feature/feature_1.html

[2] 電中研レビューNo.45, 第4章

[3] 中央環境審議会 地球環境部会「目標達成シナリオ小委員会」資料、P.86

[4] "Life cycle assessment of offshore and onshore sited wind power plants based on Vestas V90-3.0 MW turbines"

http://www.vestas.com/NR/rdonlyres/CB1E6A32-EB4E-4845-9451-4B5255BBB111/0/LCA_V9030_20MW_onshore_og_offshore_samt_energibalance_202005.pdf

([1]〜[3]は寿命30年、[4]は設計寿命の20年を想定。いずれも温帯の標準的な条件で計算)

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注:

[2]には論拠が記されていない太陽光発電の値(53g-CO2/kWh)が載っているが、この出典は電中研ニュース No.338 (2000年)と思われる。8年前の推定値であり、日本の現状と一致しない。

将来の削減の可能性には言及しているが、詳しい計算条件は不明。

(4/10追記)訂正:上記はさらに古い資料が出典であった。発電システムのライフサイクル分析、研究報告Y94009, (財)電力中央研究所(1995年3月), p.16−つまり、13年前の推定値である。

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参考:

欧米での様々な条件における調査結果が下記にまとめられている。

・ V.Fthenakis et al., Environ. Sci. Technol. 42 (2008) 2168-2174.

また日本においても現在、再評価の作業が進行中。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

taketori [posttdiary-ex.rbのページがスパマー(?)によってリンク集に‥‥‥。 元の内容に戻せますか?]

さくらぃ [ぎゃー(@o@; 通報ありがとうございます。あとで直しときます…うーん、どうすっかなこれ(汗]


2008-04-08 (Tue)

メモ

solarbuzzより4連発。

米Evergreen Solar、来年にかけて生産能力倍増へ。ストリングリボン法によって薄型結晶シリコン太陽電池を生産している企業。インゴットからウエハをぶった切る手間が無いので、コスト的に有利で省資源。→こちらに続報あり

韓国シリコン企業が台湾から2.4億ドルの受注を獲得韓国のモジュール企業2社が中国から受注獲得。…むぅぅ。

スペインでまた20MWのプロジェクトがGo、今秋には竣工予定。受注したのもスペイン企業。他にもMW級の予定がごろごろ。

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独シーメンス、米国のWFから325MW分の風力発電機を受注(REW)。

デンマークのVestas、スペインの電力会社から128MWの風力発電機の受注獲得(REW)。

オイルメジャーのシェル、炭素プライシングを支持(EurActiv)。CO2排出を2020年までに頭打ちさせ、2050年には2000年の水準へ、と。目標がヌルいが、それでも前進ではある。

もしもし、もうすぐ着陸するよ

EU、機中での携帯解禁へ(EurActiv)。乗客の持つ携帯を、衛星を経由する機中のシステムとリンクさせる方式、既に一部ではサービス中とか。へぇ。

でも俺は機中ではひたすら眠る派なので、隣でいきなり話し出されたりしたらイヤン(汗

挑戦の跡

ロシアのブラン、独Technik Museum Speyer@ハイデルベルクにて展示されることに…なにゅー。見てぇぇぇ。

つかこの博物館自体、かなりキテるような。一度行っとくべきだったか。

サンデー巻頭

うぉ、タミキ君また連載獲得か。ぽめ。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

ustar [連載はめでたいですが彼の生活は苦しいそうです 単行本になって印税が入りますように]


2008-04-09 (Wed)

メモ

ニューヨーク市、太陽光発電設備を増設へ(solarbuzz)。適用範囲は限定的だが、発電した電力を20年間に亘って買い上げる−という手法は興味深いな。おそらく、これをそのまま拡充すればフィードインタリフ制になる。NYCのプレスリリース

送電網をより高効率な"SmartGrid"へ変革させる欧米(REW)。2003〜2030年に全世界で16兆ドルが投資されるだろうとIEA。火力発電減らすには必須だろう。

春一番で風車が2機破損(読売)。海外製みたいだけど、ちゃんと台風とか想定した機種なのかしらん。通常は洪水などの災害対策同様、50年に一度レベルの風速まで考慮すると聞いているんだが、55m/sまでというのは充分な数値なんかな?

そもそも現行のJISって、台風なんか想定してない、欧州の規格をコピーしたものなんだそうだ。地震対策よりも、日本の風況に合わせた設計基準を策定する方が先じゃないのかな。そうすりゃ、インドとかアジア圏にも売り込みやすそうだ。

参考: 風力エネルギーの基礎(牛山 泉)

・よく拝見しているkynthmさんのブログ。対応お疲れ様です。

この方のページから辿れる東伊豆町風力発電所のページが至れり尽くせりで素晴らしい。つか建設過程萌え燃え。

藻類からバイオマス燃料を得る計画が世界各地で進行中。ジェット燃料にも向くのか。

FITのFAQ(3)

フィードインタリフの話の続き。

「このまま放っておいても再生可能エネルギーは普及する、無理に税金を投入しなくてもいいじゃないか」

…前半は同意するが、後半は根拠が不十分だ。放っておいた場合、普及が間に合わないリスクがあるからだ。

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まず、この質問(というか批判)には2つ、大きな勘違いが含まれている。

・FITに投入される費用の大部分は、いわゆる(国庫を経由する)税金ではない。電気などのエネルギーの利用者から、料金に上乗せする形で電力会社などが徴収する。税金が必要なのは、主に制度の運用管理の人件費などである。

・現在の余剰電力買い取り制でも、実は上記同様である。その費用は、最終的には電気代から徴収されている。

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すなわち、余剰電力買い取りだろうがFIT制だろうが、その費用は同じように電気代から徴収されている(される)

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その上で費用対効果を比較すれば、現在の余剰電力買い取り制度は、FITに対して下記のような点で劣る。

買い取り価格が画一的・固定的になりやすい。

対象とする電源の種類、設置状況、技術の成熟度や普及割合などに応じた調節がしにくい(というか、現状ではそのような努力が殆ど為されていない)。すなわち、同じ効果あたり(費用あたり)で見れば、FITよりも無駄が発生しやすい。FITは別名こそ「固定」価格制だが、実は柔軟性に富む制度である。

買い取り価格が化石燃料の価格変動などに影響される。

これは特に、市場規模が比較的小さい段階にある各種新エネルギー事業者や生産者の財務面のリスクを増大させる。そのため資金調達の利率が上昇し、結果的には生産される設備や電力のコスト上昇に繋がる。

条件の悪いところが開発されにくく、技術開発がその分すすみにくく、開発可能量がより制限される。また、ある水準以下に価格が下がりにくい

FITならば条件に応じた額を設定することで、条件の多少悪いところも積極的に開発を進め、それに合致する技術水準の製品の開発を促せる。最終的には開発可能な資源量が増え、市場規模も増大することが期待できる。

現行制度では、条件が良く、ある時点の買い取り価格でペイするところは、それ以上にコストを下げる動機が薄れ、コストがそれ以上下がりにくくなる。

_

もちろん、現行制度もそれなりの効果は発揮している。しかし、同じ費用や効果当たりで考えれば、やはりFITには費用対効果で劣ると考えられる。そして再生可能エネルギーは、今急速に拡大変貌している分野である。現時点での競争力の小さな違いが今後の大きな違いに繋がる可能性を思えば、現段階でその違いを放置するリスクは決して無視できないだろう。

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日本人はこういう時に予防的措置を好まず、ぎりぎりまで粘ってケツに火が付いてから「やっぱダメだった、助けてくれ」とばかりに他国(主に米国?)に頼ったり、金ばらまいて誤魔化したりしてるような気がする。

でも温暖化対策だけは、それをやっちゃったらアカン。ケツに火が付いたときは、たぶんもう取り返しがつかないから。

_

私のこの主張の最大の弱点は、日本においてはその効果が詳しく検討されておらず、その分不確実性が大きいことだ。しかし、これはFITに反対する側にも同じことが言える。

ならば参考にできるのは海外諸国でのこれまでの実績であり、それを参照する限りでは、FIT以外の方式に勝ち目は無い。それどころか、この日本においても現行方式の普及促進効果は全く不足し、普及ペースが増えるどころか、逆に減ったりしている。それでも現行方式のほうが優れているとおっしゃる方々は、自分が本当は何故そう考えている(考えたい)のか、今一度自問されるようお願いする。

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また、FITの優位性を認めた上で拒むならば、それは要するに制度を(というか、人を)変えるのが面倒だから、ということになるだろう。その場合は、将来それによって不利益を被っても、文句を言わない覚悟がおありですか、と問わねばならない。そういう長期的問題から逃げて逃げてにげまくった末、少子化だの医療崩壊だの地方経済破綻だの温暖化対策不足だのでモメまくっているのが今の日本なのだから。

…とどのつまり、温暖化のリスクがどれほどのものか、どれだけの速度で対策せねばならないか、その社会や経済などから見た影響を定量的に理解している自信はおありですか、と問うことになる。

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上記が人によってはかなりキッツイ内容になるだろうということは承知しているが、私はあまりうまい言い方を知らない。申し訳ない。しかし、誰かが言っておかねばならない事だろう。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

kynthm [さくらぃさん、ブログを見ていただいているということで光栄です。私はさくらぃさんのブログの最も熱心な読者の一人だと思い..]

さくらぃ [kynthm様、お越し頂いて光栄です。私の方から見れば、実際に現場で運用に携わっておられる方こそがプロで、こちらこそ..]


2008-04-10 (Thu)

メモ

米国のホンダのお店が約200kWの設備を導入(solarbuzz)。こりゃまた豪快な。:D

米国内でのCO2排出の分布を解析(technobahn)。着々と進んでいるな。

世界の排出量増加ペースはIPCCの想定していた「最悪」シナリオをも上回っている(毎日)。元ネタの米シンクタンクのリリース。あれだけ石炭やら原油やら使ってて、タダで済むわけが無い。…ええもう、くそったれ。

参考リンク:IPCC第4次評価報告書要約(環境省によるスライド)

そろそろ終息

ここ数日、だいぶ花粉症の症状が無くなってきた。薬も今日は朝に服用しただけだ。やれやれ。今年は期間は短かったが、大量飛散した日が多くて大変だった印象。


2008-04-11 (Fri)

メモ

世界の風力発電導入量、予想を超えるペースで拡大中(REW)。GWECのリリースWWIのリリース。2007年は約20GWを追加して27%増加、総計94GWに。2008年4月には100GWを突破。市場規模は360億ドル(約3兆6000億円)に。

− 市場を牽引しているのは米国で、各種政策の導入によって一気に5GW以上を追加、累計で一般家庭450万軒分にあたる16GWを導入。

− 欧州も18%増加、各国で年間導入量の記録を更新。新規導入発電容量の4割が風力。スペインが目下最大の牽引役、3.5GWを追加して累計15GWを突破、既に全電力需要の10%以上を供給。

− 中国が急伸、2007年は3GW以上を導入。2015年までに50GWに達する見通し。

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米国にて、風力発電の利益は送電線のコストを余裕で上回るとの調査結果がまとまる。(REW) テキサス州の送電網立案組織Electric Reliability Council of Texasによる調査結果。

送電線のコストは2-3年でペイする。主な利益は燃料の節約、燃料価格上昇の影響回避。テキサスでは2000-2006年に約3GWを導入し、電力部門のCO2排出量は2%減少。今後さらに11.6GWを導入することで下記のような利益を期待。

− 温暖化ガス排出量:CO2を2200万トン/年、SOxを18000トン/年、NOxを8000トン/年削減。

− 2万人の新規雇用の創出。

_・米上院、太陽光や風力への税制優遇措置延長を可決(CNN/DOWJONES)。しかしブッシュ政権が抵抗中。何らかの妥協が図られる模様。このニュースを受け、関連RE企業の株は7%以上上昇。

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三菱の電気自動車、沖縄でも試験へ(WiredVision)。ナニ、2010年から市販したいですと?…金、貯めとこうかな。

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深夜放送だけ止めても温暖化抑制効果には疑問(WiredVision)。うむ。

夜は火力(ボイラーが冷えない最低の出力で)と原発は運転し続けてて、特に深夜2時ぐらいから朝までは電力は余りやすい。深夜放送だけ減らしても、温暖化ガス排出量を減らす効果はちょっと期待しにくい。先日の日記2つ目の図を見ればイメージしやすいだろう。減らさねばならないのは、昼間から夜に掛けての排出量だ。

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というか、今の日本の政策って、実効性に欠ける小手先の対策だけでお茶を濁してると思う。なんだかんだ屁理屈こねても、どのみち排出量を大幅に減らさねばならないことには変わりがない。それも、ほんの数十年で。

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発電部門では、今すぐ使える手段のうち、原発(軽水炉)はもう既に余るほど使ってしまっている。増殖炉はまだ本当にモノになるのかどうかもわからない。

となれば再生可能エネルギーの利用は必須だ。欧州のように地道に普及させればコストも十分下がりそうだし、なによりも、今目処が立っている技術だけでも当面の温暖化対策は間に合いそうである。それなのに喫緊の普及策をサボって、「そのうち革新的な技術が出来るまで待とうか」とか甘いことを言っているのが、日本の現状だ。

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温暖化を火事に例えるなら、今の日本は、風呂桶に逃げ込み、水を張って潜ろうとしているような状態だと思う。しかしその水(=技術)を皆で急いで運び(=普及させ)、消火活動(=排出量削減)に使わねば、せっかくの技術も意味はない。そして、それで消火できる量にも限界がある。消火の時期やペースが遅すぎれば火は燃え広がり、間に合わなくなる。


2008-04-12 (Sat)

書評

風をつかんだ町―クリーンエネルギー・自然の財宝を掘りあてた岩手県葛巻町の奇跡(前田 典秀)

過疎化が進み、産業にも乏しかった町が、”町にあるもの”を用いて町おこしに成功した実例を、風力発電やバイオマスなどの再生可能エネルギーを核に取り上げている。人それぞれの関わり方を交えながら、わかりやすく伝えようとする書き方が良い。そして事実がむしろ淡々と書かれているだけなのに、描かれている人々の姿勢、報われるまでの過程にはジンと来るものがある。地方の再生、再生可能エネルギーの普及などに興味のある方におすすめだ。

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某所でも書いたが、温暖化は

・「負担」と捉えて逃げ回ると、負担になる。

・「好機」と捉えて積極的に対処すれば、好機になる。

さて、今後の日本はどちらがお好き?

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というか、アレだ。俺みたいに厳しいことをぎゃーぎゃー言うよりも、この本みたいに「温暖化対策も町おこしも出来ますようふふ(注:超意訳)」と伝える方が、遙かに説得力ある気がするな〜。

もう一冊

ワインとミルクで地域おこし―岩手県葛巻町の挑戦(鈴木 重男/くずまきワインくずまき高原牧場)

上の本でも少し言及されているが、葛巻町の産業として育ったものに酪農とワインがある。この本は第三セクター「くずまきワイン」を育てた人が書かれたもので、ワインなんて誰も知らない状態から、特産品として毎年数億円を売り上げ、黒字経営で町に税収をもたらすようになるまでの過程が語られている。

扱ったものも著者も違うが、上の本と対を為すもの、と言って良いだろう。


2008-04-13 (Sun)

メモ

米で風力発電の発電量予測を開始へ(reFOCUS)。

欧州が途上国での再生可能エネルギー導入に8000万ユーロ以上の融資を提供(reFOCUS)。長期的には10億ユーロ規模を視野に入れている。自分たちの国で技術と量産体制を確立しつつ、もう次のステップに進み始めている。

ドイツが再生可能エネルギーの雇用創出に関する予測を上方修正(REW)。2004年の16万人から2007年は25万人に倍増。2020年には40万人と予測、前回予測より10万人増加。太陽光発電関連が最も大きな伸び。元ネタの一部、ドイツ環境省の報告書(独語)。

視野の違い

そういえば子供の頃読んだ本に、こんなことが書いてあった。

欧州の人が貧しい国に援助をする時は、まず学校と病院を建てる。そこから知識がつき、病人が減り、じわじわと国力がついていく。−そう聞いて日本人は目を丸くした;援助といえば食料と薬だろう、と思っていたから。そんなお話だった。

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たしかこの話は、上前淳一郎「読むクスリ」のいずれかに載っていたと記憶する。良く読み返していたので最後に読んだのは大学生の頃かも知れないが、それにしても10年以上、未だに印象強く心に残っている。

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今でこそ、日本も当時の欧州と同じようなことを出来るようになった。しかし20年以上前の日本人にとっては、そんな長期的視野に立って援助をすることは、驚き以外の何物でも無かった。そのような長期的視野に立って国を育てたからこそ、欧州には旧植民地の国から今でも慕われている例が多いのだろう。

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さて温暖化対策では、(私を含めて)日本人はどこまで他国に信頼して貰えるだろうか。どこまで精神的に成長できるだろうか?

不安でもあり、楽しみでもある。

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というかFITに関する批判も大抵、「長期的視野に欠けた批判ですね」の一言で瞬殺できるんですが。

業務連絡

ここ暫くハイペースで書いてきましたが、また2週間ほど更新途切れがちの予定です。

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しかしまぁ、ここ暫くのこの日記、たぶん置いてけぼりになってる人も多いだろうと思います。(元々、どれだけの人に読んで頂いてるか知らないですが…。)今のうちに書いておきたかったので。すみませんね。

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いきなり全部消化して頂こうとは思ってないです。

でも今後数年(数ヶ月?)のうちに、ふと思い出して貰えるような状況になるんじゃないかな。


2008-04-15 (Tue)

ドイツ出張

ギリギリまで仕事片付けてから出発。さすがに2徹では成田まで運転できんのでバス。

ラクなのはいいが、時間かかるのう…。8時なんかに着いたら激混みやがな (>_<)

特に出国審査が恐ろしく混んでいて、1時間は余裕で待たされそうな雰囲気。一瞬青くなったが、さすがにゲート増えたので事無きを得た。しっかりしてくれー。

爆睡しつつフランクフルト経由でベルリン入り。

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ホテルについたら、こっちに居たときにお世話になった家の人から伝言が。

予定が決まったのがえれー直前だったので、連絡だけ入れておいたのだが。めっさ嬉しい。

速攻で連絡取って2年ぶりに再会。晩飯食いながら積もる話とか。や、細々ながら独語続けてて良かった。

2時間ほどダベってお別れ。またいつか会いましょう。

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ホテル戻って轟沈。


2008-04-16 (Wed)

ベルリン

ホテル近辺で本を漁ってCurryWurst食ってから出撃。

以前働いてた所にお邪魔して宣伝とか情報交換とか。むぅ、つまらん所でひっかかっておるな。

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さらにトルコ料理店で晩飯食いながら積もる話とか。…積もる積もる(笑)

積もりすぎない所で切り上げ。明日もまた仕事あるしな…また会おう。


2008-04-17 (Thu)

ライプチヒ

に移動。ICE3で1時間。らくちん。

人と会って情報交換とか積もる話とか。ほー、ついにそこまで。

通信事情

ところで、ここまでは全部ホットスポットで用が足りている。けっこう増えたようで、駅とかホテルとかには大抵あると考えて良いようだ。

ただその先はADSLだったりするようで、切れたり遅かったり、回線状態は今イチな場合が。


2008-04-18 (Fri)

ばいぷろだくと

CIGS/Si複合イメージセンサの感度が上がりました。商品化はまだですけど、筋は良い感じですハイ。

某社訪問

DSC03270

某社を訪問していろいろお話とか。従業員数すげー増えたのね。誘致されてリザーブしてる土地もむっちゃ広い。

そしてベンチャーへの投資規模も最初からでかい。

空洞化だって?

そういえば、昨日の新聞でドイツの失業率減少がニュースになっていた。

Berliner Zeitung, 17 April 2008

一時は500万人近かった失業者数がここ数年で200万近く減り、300万人を切ったとのこと。

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一方、ここ数年の再生可能エネルギー関連の雇用創出は約10万人(累計25万人以上)で、今後さらに伸びる見込み。

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今回、ことあるごとに複数のドイツ人に訊いて回っているが、まとめると

「電気料金のせいで空洞化?確か一部の抵抗派が言ってたけど、誰も相手にしてないよ。人件費の影響の方がずっと大きい。そもそも、輸出は増えてるぞ」

とのこと。

増殖

少し時間あったので買い物。FALKEのトレッキング用の丈夫で長持ちして左右それぞれに形が合ってて履き心地がめっちゃ良い靴下をごっそり買い込む。なんでこれ日本で売ってませんか。というか、日本の代理店やってる店が丸の内センターにあったので、そこに要望は入れておいたのだけれど。…10足も買うとさすがにかさばるな。

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さらに本屋やConradでごそごそ買い込む。ずっしり重い。しかもまだ探したい本が残ってるし。

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ここまでに会った知人達からもお土産もらってしまったので、持ってきた土産を放出したにもかかわらず、既にスーツケースは満杯。…こりゃ別便コースかのう。(汗


2008-04-19 (Sat)

Hannover

ハノーファーに移動。俺が今まで見たドイツの都市ではもっとも騒がしい部類。駅にやたら人が多い。

あてがわれたホテルへ…って電話すら無いのか。

そして無線LANは隣のホテルからかすかに通じるだけで、それもvodafone顧客専用で使えねぇ。つまりネット全く無し。

仕方ないので駅のメシ屋で繋ぐ。不自由しそうだ。

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明日は日曜か。というわけで今日のうちに本だけ漁っとく。

気候変動関係マンガ類

さすが気候変動関係は充実しとるなぁ。

訃報

職場からの突然の悲報に絶句。

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どうしようもない、失われた命は戻らん。

でもなんであの人が死ななきゃならん。昼夜研究に打ち込んで、「世界一」を冠する業績を挙げている人が。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

take [業績をたくさん挙げ,学術の発展に尽された方が, まだまだ若い方にも関わず,亡くなられる事には, 私も遭遇したことがあ..]


2008-04-20 (Sun)

準備

メッセ会場。トラム。中央駅から20分ぐらいメッセ入場券は市内交通乗り放題とセットMesse/Nord駅から一駅のところにあるケバブ屋。そこそこ食えて安い。IMG_8583

メッセ会場に行ってふにふにセットアップ。すんげー広い。なんと約50万平方メートル幕張メッセが21万平方メートルなので、倍以上広い。

そういや駅にも「メッセの街へようこそ」とかサインが出てたな。

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メシはトラムの隣駅でケバブ屋を見つけて食う。そこそこ食える。

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続報を耳にしたり。なんてこった。

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セットアップ自体は滞りなく完了。早めにホテル帰って沈没。

ひとりごと

信号が変わったからと言って、横断歩道を渡り切れない人を轢くのは正義では無い。


2008-04-21 (Mon)

メッセ1日目

メルケル首相と安倍さんIMG_8608

のっけからメルケル首相&安倍前首相が来襲して午前中はバタバタ。うへー、長時間立ちっぱなしって疲れる。

でもこの展示会は製品の売り込みが中心で学術的色合いは薄いので、午後からはだんだん落ち着いてきた。

適宜交代してもらって他のホールも巡回したり。広いから、計画的に見て回らないと…。

メッセ全体としてはギアやバネといった機構部品や産業用ロボなどといった商品の展示が中心なんだけど、自分が面白いと思ったものを幾つか。

DARPA のレースに出場したロボットカーがあちこちで展示されていた。翼を付けて、水面や地面付近を飛行する乗り物。風力原動機のナセル部分。高性能電気自動車 (Venturi Fetish)薄膜太陽電池パネルエアドルフィン。好調だそうなF1のシミュレータの展示やロボットカーの展示がやたら多かったロボットサッカーの大会が派手に行われていた踊るHRP-2太鼓阿波踊り

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夜、テレビでメッセのニュースをやっていた。…HRP-2の出演時間が一番長かった(笑)

ニュース専門チャンネルでの報道約4〜5分のうち、約半分がプロメテの映像だった


2008-04-23 (Wed)

メッセ2〜3日目

こういう展示ホールが十数個。とにかく広い

ブースの説明役こなしつつ有料の講演会とか聴きに行ったり。

ああやっとIEAもこういう声明出すところまで来たか。

会場内で2日に亘って行われていたWorld Energy Dialogue。有料。日本の副大臣もスピーチ450ppm安定化シナリオ変動する再生可能エネルギーの導入割合に「限界」は無い

展示もなるべく見て回る。

機構部品や生産ロボットの展示が多い。国籍も様々IMG_8814SIEMENSブース。非常に派手、かつ大きい。VWのブース会場内は桜が満開

省エネを前面に出した展示が多い。温暖化対策として即効性があるし、コスト節減にもなるからな。

ENERGIEEFFIZIENZ (Energy Efficiency)をキーワードとしているブースを多数見かけた。これはVDMAが出したブースで、なにやらお偉方が視察に来ていた。SHARPブースシャープブースの集光式太陽電池モジュール

夜はTV見ながら本読んだり…って、赤外カメラで空から街を撮影って、まさか…

TVでやっていた省エネに関する番組上空から赤外カメラで街を撮影し、エネルギー効率の悪い建物を見つけ出すという内容と思われた。戸別に訪問して熱が逃げている所を見つけ出す。窓枠などが多かった。

熱効率の悪い建物を赤外カメラで空から見つけ出して対策を進める、ということをやっているらしい。やるな。


2008-04-24 (Thu)

メッセ4日目

産業用ロボ多しロボットでお手玉F1のシミュレータがほんと多いesaのブース

力の限り歩き回って、やっと会場をひととおり回り終えた。展示の説明中も立ったままだし、足が…はひー。

午後からはPVのワークショップに参加。ちと暴れてみたり(ぉぃ)。

日独共催のPVのワークショップドイツの導入量見通し(2030年まで)

しかし同時通訳サービスがあるとのことで最初日本語で喋ってみたが、日本語→英・独への翻訳はどうも質が良くないようで、即座に英語に切り替えたり。通訳の人も、「日→英」よりも「英→日」の方が機会多かったりするんだろうか?

夜はなんか会場内のビアホールで打ち上げ。ジーメンスが一大勢力。すごいな。

木曜夜のビアホールでのパーティ


2008-04-25 (Fri)

メッセ最終日

徳島から出展のLEDイルミ付きステージ&ロボット。AudiのLEDヘッドライトFraunhofer研究所のブース。日本語パンフまで用意しているところが脅威。DSC03534ブルスト(ソーセージ)にシュパーゲル(白アスパラガス)、そしてヴァイスビア(白ビール)!たまたま見つけた店だが、うまかったハノーバー駅前

滞りなく展示を終えて片付け。その道の大家、学校の先生や家族連れ、色んな人が来たな。勉強になった。

晩飯は一日ぐらいまともなドイツ料理を…ということで皆でレストランへ。無料配布のガイドのレストランは見るからにハズレっぽい。むむぅ。ドイツのレストランって、ハズレだとほんとに不味いからなぁ。

しょうがないので周辺を探索。見つけたところに入ってみる。

今年は天候不順で遅れていたらしいが、ちょうどSpargelがメニューに…うまー。料理にハズレが無く、値段も良心的で超満足。ここはお勧め。

ノート死亡

先週末あたりから時々ノートが凍ったり遅くなったりして作業に支障を来していたのだが、夜にはついに起動しなくなったり。なんつータイミングだ。しかし曲がりなりにも用事が一通り済むまで持って良かった。


2008-04-26 (Sat)

帰国

仮眠だけ取って急いで荷造り。だー、荷物めちゃめちゃ重い。こりゃ恐ろしいことになりそうだ。

案の定、預け荷物の重量超過料金が。

10kgオーバーで、超過料金は1kgあたり30EUR…つまり計300EURだと言う。うぐ、約5万円

…いや、これはなんとしても持って帰りたい。払います。

「では7kgオーバーにまけておきましょう。210EURね。」

?!…ありがとう。

「なんでおまけしたかわかります?」

いや。何故?

「あなたが何も文句を言わなかったからですよ。そこで文句を言ったら、おまけしませんでした。(にっこり)」

…恐れ入りました(汗)

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なんてやり取りがありつつも、飛行機乗り継いで成田へ。機中爆睡…飯1回食い損ねた。


2008-04-27 (Sun)

帰着

無事帰宅。荷物を頑張ってほどいたり洗濯したり。ばてたー。


2008-04-28 (Mon)

「青少年うんぬん」にツッコミ

例のフィルタリング法案の件。

インターネットもゲームも、新聞や書籍とかテレビとかラジオ同様、「情報を運ぶ手段」=メディア、の1種に過ぎない。「新しいメディアだから」という理由だけで、無用に別扱いしてはいないだろうか。同じ内容を書籍や新聞に適用したら、それは「検閲」になってしまわないだろうか。

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気持ちはある程度理解はできるのだけれど、発端となったような事件は昔から起きてきたし、今後もなくなるまい。若者が将来に希望を持ちにくく、無闇に精神的負荷が増大する世の中ではなおさらだし、むしろそちらの方が問題の本質だろう。そしてそのような世の中にしたのは、現在、あるいはその前に政策を運営してきた世代に大きな責任があるだろう。

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しかしそうした世代が立案して推進する今の法案の内容は、どちらかと言えば問題の本質では無いものを生け贄に祭り上げ、抹殺するシステムに見える。はるか昔に行われたと言う、魔女狩りに似ていると思うのは僕だけだろうか。

「お上」頼みの弊害

上記と関連して、最近日本人に関して強く思うことがある。

ドイツ人と比較してみて気付いたことだが、日本人は「お上」が決めた規則そのものを重視する。規則に従うことが「正義」であり、規則に従っていなければ「悪」である。この判定法は楽だし速い。だが所詮は人が造りしもの、規則は万能ではない。事態によっては、規則そのものが、規則の制定された目的に反してしまう場合がある。

日本人は、こういう時でも規則を守ろうとする傾向が強い。

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ドイツ人は少し違う。末端の事務の人でも、自分がおかしいと感じたならば、例え規則に従っていても、目的に合致していると自分が納得できるまでは頑として通さないと感じた。また逆に規則に多少反していても、それが目的によりよく合致すると判断された場合には、規則からの逸脱をみとめることがある(たとえば書類が揃っていなくても、その代わりの証拠となる情報をその場で自分で収集し、判断したりする)。その代わり時間と手間はかかる。

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つまりドイツ人は「規則」よりもその「目的」に忠実だ。しかし日本人はどうも「規則が全て」と考えてはいないだろうか。たとえそれが、結果として目的に反していても。

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そして今のように複雑で雑多な情報が流れる世では、中央集権型の「お上頼み」には限界がある。上の方々が情報収集と処理にかけられる時間は限られるからだ。

TR3修理(?)

つーわけで起動しなくなったノートを診てみる…あれ、起動する時もあるな。

最近見せた症状を思い返してみると

・起動時にOSを認識しない

・時々HDDアクセスが異常に遅くなる

・動作中に突然ハングしたり強制リセットしたりブルースクリーンになったり

・突然電源が切れる

と、どうも傾向が一定しない。チップセットやCPUがイカれたにしても、節操なさ過ぎる。もっと物理的な問題かね。

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さくっと分解…していくと中からネジが転げ落ちてきた。ほぇ。

どうも中で光学ドライブカバーを固定していたネジが外れ、転げ回っていたらしい。しまったそういうオチかー…これなら現地で直せたな (^^;

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組み直したら正常動作になったっぽい。念のため不良セクタスキャンをかけて寝る。

…ぎゃふーん、やっぱり不良セクタあるわ。HDD交換かよ…。


2008-04-29 (Tue)

「お上」頼みの弊害(2)

昨日の続き。体験に基づく個人的印象に過ぎないことは予め断っておく。

・ドイツ…規則・規律はもちろん重要だが、それはいわば「ガイドライン」。最も重要なのはその規則が目指している「目的」。「目的」により合致すると判断できるだけの合理的証拠が確認できれば、規則から多少外れることも現場の判断で許されるし、おそらくそれも義務の一部。逆に、規則に沿っていても「目的」に反していると知りながら実行すれば、おそらく法的にも負の評価をされる。

・日本…ドイツに比較すれば、「規則が全て」という傾向が強い。

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両者の違いは下記のようになるだろう。

・速さ…日本式は速い。ドイツ式は時間がかかりやすい。

・現場の人間の負担…日本式は考えなくて良いので軽い。ドイツ式は必ず考えることを要求する。

・柔軟さ…ドイツ式の方が臨機応変な対応が可能。日本式は杓子定規になりやすい。

・規則を決める側が負う判断責任…ドイツ式の方が判断責任が全体に分散するため、比較的軽くしやすい。日本式は全ての判断責任がトップに集中する。

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人間のやることだから、完璧な制度なんてありえない。どちらも一長一短だろう。ただ、自らの制度の短所を忘れてはいけない、ということだけは言える。

日本の場合、規則の運用があまりに「杓子定規」だと、却って弊害が大きくなりかねない。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

Imamura [ご無沙汰です。例の件では残念です。 私の印象ではしばらく前までは日本もドイツ風だったように思います。阿吽の呼吸とか腹..]


2008-04-30 (Wed)

初夏へ

チャリで外を走ってると羽虫に衝突するようになったな。

費用対効果

書いておかないと気が済まないので、さらに愚痴。というかこれでも相当怒りを抑えているのだが。

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謎の事務作業に2日半を費やした。まぁ他の仕事もしながらではあるが。しかし2日半と言えば俺の年間勤務日数の約1%だ。

1%。俺の給料や社会保障費などまで考えるとこれは結構な額の損失だ。それをさらに数十人、数百人、数千人…と積み上げていくと、損失額が一体いくらになるか、考えてみたことはおありだろうか。

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ここで例えば、何か1つ事務手続きを増やしたがために全体的な労働生産性を1日分(0.4%)損ったとしよう。 統計局によると、大学や非営利公的機関の人件費を含めた研究費の合計は5兆円ぐらいだから、日本の公的研究全体のスケールでは、1日分の損失は200億円の無駄遣いに相当する。

200億円と言えば、H2Aロケットを2機打ち上げられる金額だ。

なお、非営利の公的研究期間の研究関係従業者数が合計約8万人、大学などが約27万人で、合計約35万人。

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そして年度替わりの際には、毎年何日かは…いや、下手をすれば何ヶ月も…事務的な規則によって研究に何らかの支障が生じる期間があるのが通例だ。つまり日本全体で見れば、200億円×数日とか200億円×数週間といった額の税金が、毎年無駄になっているんじゃないかと思う。

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事務的な規則によって、その損失額を上回るだけの利益が本当に生じるのか。労働生産性への悪影響を最小限に抑え、社会的利益を最大にするにはどうするのが適切なのか。そこまで考えて規則の運用や変更をして欲しいと思うし、またその規則による損得を検証するようにして欲しいと思う。

整理

仕事ついでに出張中の日記を補完。写真はまた後ほど…。


Written by "バカ殿"さくらぃ
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