壊れたら直そう日記


さくらぃ(櫻井啓一郎)の私的な日記です。なお、最近はもっぱら[ついったー] を使っています。一覧はこちら(twilog)
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2008-08-17 (Sun)

ツッコミ

家庭での太陽光発電にグリーン電力証書(読売)…ふむ。

−買い控えが問題化してる中で、日本のお役所にしてはわりと速く動いてること

−設置時だけの補助金ではなく、継続的な運転と日常的なチェックを促す仕組みになっていること(トラブルに気付きやすく、費用対効果向上に繋がる)

−具体的内容次第では、それなりの効果が期待できること

これらについては、プラスに評価できるでしょう。

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その上で、気になる点を列挙します。

−証書の買い取りは保証されるのか(超重要)。

−財源は何か(同)。

少なくとも、上記2点は決定的に重要でしょう。これがボランティアに頼ることになるなら、この制度は国際競争上、フィードインタリフに比べて劣ることになります。

ボランティアベースでは温暖化対策が不十分なことが既に国際的な報告書に明記されていますので、それでは政治的・経済的に不利になることが懸念されます(後述)。

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そのほか、下記のような点も気になるところです。

−既に導入している人や企業にも公平に適用されるのか(当然だとは思うけど、念のため)。

−証書の額はどうやって決めるのか。定期的に見直すしくみはあるのか。今後どのように推移させるつもりか。

−証書の発行対象になる家庭の数に制限はあるのか。その数はどうやって決めるのか。

−対象になるのは余剰電力だけなのか、発電分全部なのか。

−現行の余剰電力買い取り制度との関係は。

−技術の発展段階の違いや発電する時間帯の違い、個々の設備の規模や設置条件の違いはどのようにして考慮されるのか(理論的には細かく設定するほうが費用対効果が上がる。一方、細かくすると制度的な管理費用が大きくなり、また手続きに時間がかかったりしやすい)。

−「認証費用」とは幾らぐらいになるのか(世間の監視が必要かな)。

−手続きに時間がかからない仕組みか。

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具体的内容によっては、それなりの費用対効果が期待できます…理論的には。でも上記のような懸念点をクリアして頂かないといけないと思います。関係者の頑張り次第になりそう。

今後どうなるのかまだわからないですけど、いずれにせよフィードインタリフの宣伝は続けます。その考え方や、無駄を減らすために気をつけるべき点で参考になる点が多いです。また世界で最も費用対効果が高いと評価されている制度ですので、その採用を避けると言うならば、それ以上の成果を示して頂かないと合理的ではありません。少なくとも、IEAがどうこうという言い訳では、非合理的ですので。

もし今回表明された制度でも、効果が足りなかったりしたら…。

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結局は助成をする側(行政、電力会社、電力消費者)とされる側(メーカー、電力会社)、双方がお互いに必要な(しかし合理的な)要求を出して折衝していくことが大事だと思います。ビジネスなのですから。

そういう点では、これまでJPEAなどの活動が弱すぎたとも言えるでしょう。

その一方、デマを流して他人の足を引っ張る一部関係者の行為は、国益上最も忌むべきものと思います。それは戦争行為で、国全体では時間的・経済的・人的リソースの浪費に繋がります。

リスク対策をボランティアで?

たとえば、排出量削減を進めていない貿易相手にペナルティを課すしくみ(相殺関税)が米国や欧州で検討されています

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これは検討されている対策の一例にすぎません。しかし「環境への配慮が不足した国で生産された製品」が今後どのような扱いを受けるかを考えれば、リスク対策の設備投資をボランティアなどに頼っている場合では無いだろうと思います。

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…だから、ビジネスライクな仕組みにしろ、と主張してるんですけどね。

めも

EV走行車にはエンジン音を出す装置を付けよ?…たしかに、視覚が弱い方にとっては笑い事じゃないな。静かなのも長所なんだが、なんとかならんかのう。横断歩道に接近すると自動的に音が出るとか(汗)

本日のツッコミ(全13件) [ツッコミを入れる]
しばた (2008-08-17 (Sun) 19:06)

>−財源は何か(同)。<br><br>ここだけ。<br>リンク先記事の「実験」に関してだけいえば新規財源はないように読める。グリーン電力証書という助成システムで、現状小口だと証書の流通コストが大きくて一般家庭にはまわってなかったのを改善しましょうってことかと。言い方を変えると、端数切捨てだったものが財源になって一般家庭に渡ることになるから、現在端数をせしめてるところ(*)が負担するとも言えるのかな。<br><br>役人はときどきこういううまい手を思いつくよね。批判的な向きは数字遊びと言うんだろうが、もっと評価していいと思う。<br><br>(*)これが誰なのかは今の制度をよく見ないとわからないがメーカーか電力会社の2択だわな

しばた (2008-08-17 (Sun) 19:11)

理屈で言うと端数が証書になってなかった分ってのは証書の価格上昇(供給が減るから)に寄与してたんだろうけど、現状十分な流動性があるとも思えないし価格がどう動くかとかも「実験」してみないとわからないってとこでしょうね。

さくらぃ (2008-08-17 (Sun) 19:50)

>新規財源無 <br>だったら制度的に費用対効果が劣ることは確定的です。それとわかっていながら対策を施さないのは、国益に反すると考えられます。<br># その場合、保守的な旧い考え方に囚われすぎ、老害、などの主観的表現が適切な状況かと。<br><br>>「実験」してみないと <br><br>その実験してみないとわからない、というあたりからして、実は既に余計なリスクを抱えています。 <br><br>グリーン電力証書は、基本はボランティアベースの制度です。市場で取引されるから価格競争がある…ようにみえますが、現時点では価格競争力が無いのですから、「今は高くても頑張って普及させよう」という目的と本質的に矛盾します。(グリーン電力証書がその本来の長所を発揮するのは、対象とするエネルギーが充分に価格競争力を有するようになってからと考えられます。)<br><br>そこを補う仕掛けはいろいろ考えられるのだけれど、最終的には、「これだけは確実に投資するから、その代わりにこれだけのリターンが期待できるようにしてくれ」という信頼できる取引条件を提示して貰わないと、メーカーとしては応じられないでしょう。 <br> <br>これでもしも具体案が「金は出さないけどブツだけよこせ」という内容で、さらにその「認証機関」が天下り先だったりしたら、身内ながら擁護のしようがありません。

しばた (2008-08-17 (Sun) 19:59)

役人と書いてハッと気付いた。役人に対するつもりでツッコミ入れるからズレまくりだったんだな。すまんかった。<br><br>パブコメじゃなくてマニフェストとして読むべきだった。<br>選挙に出るか、政策を共有できると思う議員にブレーンとして売り込むかしたほうがいいと思う。

さくらぃ (2008-08-17 (Sun) 20:04)

逆に制度設計と運用をうまくやればpremium型のFIT制度に近い費用対効果を得ることは可能だと思うので、まぁそこはほんと、頑張って欲しいですな。<br><br>ただグリーン電力証書に拘ってる方々にはいまいちど、<br><br>「太陽光発電などは運用のコストがとても少ない(燃料いらん)ので、そこで競わせても無意味です。お間違えなきように!」<br><br>ということを強調しといた方が良さそうですな。

さくらぃ (2008-08-17 (Sun) 20:07)

>選挙に出るか、政策を共有できると思う議員にブレーンとして売り込むか<br><br>……勘弁してくれ(泣)

しばた (2008-08-17 (Sun) 20:12)

>>新規財源無 <br>>だったら制度的に費用対効果が劣る<br><br>新規財源が伴うことを官僚が単独ではやれんだろうに。<br><br>さくらぃの主張がつまるところ「予算を増やすべき」なら政治的活動に踏み込むべきだと思う。<br>(具体的に政治活動ってどういうものか想像もつかないので踏み出した後は精神的支援しかできませんが…)

さくらぃ (2008-08-17 (Sun) 20:16)

うー、それはなんかちがうような…(しくしくしく)<br><br>まぁとりあえず電気料金への影響の計算済ませてから続きの話、かのう。<br># もーあとちょい。

しばた (2008-08-17 (Sun) 20:20)

>逆に制度設計と運用をうまくやれば<br>グリーン電力証書を固定価格で買い取ればいいんだろ:p<br><br>元記事の「実験」を立案した役人も、グリーンなんたら制度とFITの優劣をひっくり返そうなんて思ってないと思うぞ。<br>さくらぃから見たら叩く対象でしかない制度の最適運用を目指したに過ぎないと思うし、役人として正しい仕事だなと俺は思ったということだ。

さくらぃ (2008-08-17 (Sun) 20:27)

>役人として正しい仕事だなと俺は思った<br><br>…なんとなくわかった (^^;;

しばた (2008-08-17 (Sun) 20:53)

>さらにその「認証機関」が天下り先だったりしたら<br><br>大当たり(賞品は出ません)<br>http://eneken.ieej.or.jp/about/index.html

しばた (2008-08-17 (Sun) 21:09)

↑リンク先も色々と興味深いね<br>身内の方々がこれまで助成を食い物にしてきた構図がよくわかった。<br>まさに「端数をせしめてるところ」だったね^^;<br><br>>身内ながら擁護のしようがありません<br>そんなのんきな話じゃなくて「身内」の名札つけてたら何言っても相手にされないんじゃなかろうか。<br>社保庁職員が年金制度を語るような反応が予想できるな。

さくらぃ (2008-08-17 (Sun) 21:40)

>大当たり<br><br>…やれやれだな (-_-;;<br><br>まぁ、それで国際競争でFITに負けない助成制度にしてくれたなら、その部署も安泰なんだろうけど。<br>制度自体の競争力の話な。<br><br>>社保庁職員が年金制度を語るような反応<br><br>ウケた。たしかに、どのみち「擁護」はできないな。<br>身内にできるのはアドバイスぐらいか。


Written by "バカ殿"さくらぃ
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