壊れたら直そう日記


さくらぃ(櫻井啓一郎)の私的な日記です。なお、最近はもっぱら[ついったー] を使っています。一覧はこちら(twilog)
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2008-09-01 (Mon)

首相辞任

なんだかなー。

もう少し、政治ショーよりも政策論議を楽しむ国になってくれんかのう。

宇宙ネタ2題

NASA、シャトル退役延期を検討中?(TechnoBahn)…日本に「ふじ」があれば今頃は。イエスマンはいざって時に役に立たねー。

松浦氏によるGXロケット論評前編…日本だけで液体を2系統持つのはちょっと負担でかすぎるように思うが、アメリカやロシアが噛んだ奴を1系統持っておくってのは悪くないかもな。しかしM-Vと比べてどうよと言われるとやはり複雑な気が。GXはあれ以上の魅力を示せるのかな。


2008-09-04 (Thu)

お休み

夏休み取ってました。山に行く予定だったのだが、豪雨とか突風とか雷とか華々しい予報が出てたので断念(くそー)。

つーことで読書中心にのんびり。まぁたまにはこういうのもええか。

めも

EU-PVSECで太陽光関係が賑やか。

独Solibro、CIGS太陽電池の出荷を開始(solarbuzz)すでに1MWp以上を製造、キャパも30MWpから来年末には120MWpへ…まてやコラ(ぉ

つい5ヶ月前に初めてのモジュールが出来たって言ってたばかりやん!とんでもないスピードだなオイ。

スペインで開催された太陽光の国際会議(EU-PVSEC)、立錐の余地もない盛況(reFOCUS)。日経BPの記事。研究者だけで3600人、聴衆は会場の外まであふれる。併設展示会場は昨年の1.5倍、5万平方メートルへ。…うへぇ。とんでもない勢いだ。

中国LDK Solar、台湾Solartechにウエハ供給契約(Solarbuzz)。2013年までに550MWp分。

台湾Sunwell、薄膜シリコン太陽電池の生産を開始(solarbuzz)。現状60MWp、2010年には220MWp以上を予定。

中国GCL Silicon,Canadian Solarへウエハ供給契約(solarbuzz)。約510Mtのポリシリコンを2009年までに、1.8GW分のウエハを2010〜2015年に。

DuPont、テドラー樹脂を増産へ(REW)。2009年末までに現在の2倍以上に。今後5年以内に太陽光発電関連製品の売り上げが10億ドルを突破すると予測。

…Tedlarは太陽光モジュールの裏面に使われる長期耐候性の樹脂で殆どDuPontの独占。これが高いんだ!誰かこれに代わる安価な樹脂を造ってください(笑)

中国Suntech、DC Chemicalからポリシリコン調達へ(REW)。2010-2016年に約7.5億ドル分。先に契約した6.3億ドル分に追加。

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ドイツでCCS型火力発電実証を開始(TechnoBahn)。…焦点はコストと長期安定性か。

北極海でも大規模な棚氷崩壊が発生(TechnoBahn)。4000年ほど溶けたことがなかったと見られる。


2008-09-09 (Tue)

休暇明け

休暇中にオフィスのPCが故障してた。電源入れてもウンともスンとも。先週末に雷雨で停電とかしてたらしいので、それで死亡したっぽい。

M/Bかなーと見当つけて交換したら直ったが、それでも半日潰れた。

サージアブゾーバー入れてても壊れるときは壊れるな。やれやれ。

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しかし今年は雷で停電することが多いな。これで4回目だったかな?


2008-09-12 (Fri)

めも

23rd EU-PVSECの特集記事(日経)。行った同僚達によれば、学術セッションですらどれも超満員で、もの凄い熱気だったらしい。やっぱり行きたかったなくそー。

・特に面白いのは三洋、85μm厚のHITセルで21.4%をマーク。昔の結晶シリコン(300μm〜)の1/3以下、現行品(200μm)の半分以下の厚みでこの性能。感服。

・あと地味だが何気にインパクトでかいのがElkem Solarのシリコン原料でも遜色ない性能のセルができたというニュース。このElkemというメーカー、従来のSolar-grade Si(SOG)よりもさらに低コスト&低消費電力&原料も低純度で済む方法でシリコンの精製をやっているので、これでまた一つコストダウンの技術の実用化に目処がついたことに。

薄膜太陽電池に関わる者が言うのも難だけど、結晶シリコンもまだまだ技術改良の余地があるのですよー。

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太陽光発電は2020年までに欧州の全電力の12%を供給できるEPIAが表明。あと年報に主要国の状況がまとめられてる。P.62にドイツのまとめ。

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売上高: 57億ユーロ = 8436億円

輸出額: 25億ユーロ = 3700億円

雇用: 42000人

建設・近代化への投資額: 18億ユーロ = 2664億円

R&Dへの投資額: 1.75億ユーロ = 259億円

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FITによる助成額が7000億円弱なので、単純にコストの差を補うだけではなく、その半分近い額が今後のコストダウンや技術開発へ投資されている(=経済活動を創出している)ことに。

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それで輸出もするわ温暖化対策は進むわ雇用も増やすわ

…ということでドイツ経済界も支持してるわけで。

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対して未だに反対はするけど、何も道筋を提示できない経団連さん。ほんまに大丈夫かいな。日本の民間企業の調査能力は買ってたのだけど、温暖化対策に関しては、のんびりしすぎだろうと感じる。

ボランティアにばかり頼る考え方は、気合いでB52を落とそうと言っていた旧日本軍の考え方と似ている。気合いは確かに大切だが、それだけでは人材の浪費になる。ビジネス的な推進をお願いしたい。

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激しく入れ替わる太陽電池メーカーの上位陣(REW)。ドイツだけじゃなくて中国もインドも米国も。

薄膜太陽電池市場は2010年には現在の10倍前後に(GreenTechMedia)。利益率も結晶Siより高いだろうと予測。

EU、運輸部門でのバイオ燃料の当面の導入目標量を6%に抑制へ(毎日)…妥当な線やな。食料使ったり森林破壊したりしないようにせんとアカン。

こわい映像

地球シミュレータによる地球温暖化のシミュレーション結果の映像が公開されとる。

…うぇ。黒潮のせいで、海水準上昇の影響って日本の太平洋岸はめっちゃ強そうやん。

あと土壌水分量の変化とか見ると、米国はマジやばいんちゃうかと言う気がする。

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気候の変化がどれぐらいヤバいのかは、たとえば環境省の解説とか国立環境研究所のQ&Aなどが参考になるかと。

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しかしこれ、「じゃあ対策をしたらどれぐらいに収まるのか」っていう映像も欲しいにゃー。これじゃ、脅かすだけになっちゃう。

というわけで、是非追加してください(はぁと)>環境省さん

対策シナリオ

ここで取り上げ忘れてたので、とりあえず書いておこ。

脱温暖化2050プロジェクトってのがあって、ここが削減シナリオ出してます。結論として、2050年までに排出量を70%削減することが可能。

書籍の形でも出てます。

日本低炭素社会のシナリオ―二酸化炭素70%削減の道筋(西岡 秀三)

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いや、先日のシミュレーションのExcelの中には書いといたんですが…あれもWikiか何かに起こそう(汗


2008-09-15 (Mon)

御嶽山

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連休の天気が悪く無さそうだったので、先週行き損ねた御嶽山へ行って来た。

夜行急行の「ちくま」が無くなってたので麓に一泊。

田ノ原(王滝口)までのバスも8月までで終了してるので、思い切ってタクシー(汗)…うーん、王滝口は眺めがいいから好きなんだけど、9月も運行してくれんかなぁ。

さくさく登って奥の院・剣が峰・摩利支天の各ピークを一回り。気温も天気も丁度いい。台風さえ来なければこの時期がええのう。

五の池小屋で一泊、継子岳から四の池を巡って中ノ湯から帰還。

駆け足だったが主要ピーク&池を全制覇。なかなか楽しかった。


2008-09-20 (Sat)

めも

SunTech、新工場を建設(Solarbuzz)。合計生産能力は2009年末に1.4GW、2010年には2GWに。

独Solar-Fabrik、韓国企業から1.2億ドル分のウエハを調達(solarbuzz)。

独HSH Nordbank、フランスの風力発電企業Eolfiに6400万ドルを融資(REW)。プレスリリース。風車はシーメンス製。

英国、再生可能エネルギー普及促進の専門部署を設立(REW)。「低炭素社会を目指す動きによる好機をつかみたい」とのこと。

12歳の少年がうんぬん…いや紫外線使える太陽電池は既にありますが。つか紫外線って太陽光のエネルギーの3%ぐらいしかないし。どんな仕掛けで何がどれだけ嬉しいのか、リンクを辿ってもさっぱり要領を得ない。

藻類起源のバイオ燃料への投資が急増(gtm)。去年は3200万ドル、今年はこれまでに1.8億ドル。

EverGreen Solarの生産計画のより詳しい記事(Photon International)。ストリングリボン法で融けたシリコン原料から直接シリコンウエハを製造している企業ね。4本のリボンを一度に生産するように。キャパシティは年間80MW、さらにマサチューセッツに80MWの新工場を建設中、来年半ばに合計160MWに。2012年には850MWに増やすことを計画中、既に原料は確保済み。Q-CellsとRECとのジョイントベンチャーも来年早々までに立ち上がる見込み。…リボンシリコン技術も市場の一角を担うことになりそうだな。


2008-09-28 (Sun)

メモ

絶賛修羅場中でスクラップをサボってるけど、これだけはフォローしとこう。

経産省、太陽光発電住宅に補助 機器購入に1世帯20万円(日経BP)…予想通り、直接補助金をやろうとしてるのか。今まで言ってたことは全部ブラフ?やれやれ(汗)

率直な感想は、「良くも悪くも、やらないよりマシ。でも何の捻りもないし、効果も足りなさそう。」というところです。

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この効果を見積もるための基礎データを下記に幾つか記しときます。

・一般的な家庭の屋根に積める設備量:3〜4kWp (Wp=ワットピーク=性能・容量の目安。特定の条件下における発電量)

・現在の設備価格:3kWpでだいたい200万円ぐらい

・1年間の発電量(日本での実測データ):1kWpあたり約1000kWh/年

・1年間の売電収入:1000kWh/kWp/年 * だいたい20〜30円/kWh(電力会社や料金プランによって異なる)= 2〜3万円/kWp/年

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現状の簡単なまとめ:

場合によっては現状でも元が取れるが、そのようなケースは限られる。

3kWpの設備では毎年の売電収入が6〜9万円なので、現金一括購入でも、金銭的に元を取るには単純計算で33〜22年かかる。実際は料金プランの工夫などでもう少し早くできて、15年ぐらいで元が取れる場合もあると聞くが、それもインバータの故障などで修理費がかかれば簡単にもう数年延びてしまう。

また購入時に借金をした場合は利子が上乗せされるので、金銭的には元を取るのがさらに難しくなる。

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この補助策である程度の効果は見込める。その効果が充分かどうかが重要だけど、これだけでは十分な効果を得るのは難しい。

今回の補助金で、金銭的に元を取れる場合は増えるはずです。東京都のように自治体による補助も、その効果を増すでしょう。でもそれでも、現状では元を取れる場合は限られます。

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また、目標量自体も小さいです。来年度予算として10万戸を想定ということですが、1軒当たり3kWpとすると300MWp。これはドイツどころか、去年のスペインにも負けます。スペインは市場が過熱したので来年は一旦冷ます方向で検討が進んでますが、その「冷ました」ペースでも300MWp以上が検討されています。

さらに、イタリアにも抜かれますね。来年(2009年)は450MWの導入が予定されていますので。

そして世界全体の市場は、いま年率4割ぐらいで拡大しています。

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そのような状況では、下記のような点が重要になってくるでしょう。

・国内生産の競争力を保てるのか。量産規模を拡大し、技術に投資する速度で負けていないか。

・将来の自国の需要を賄えるのか。風力発電のように殆どが輸入品になったりすれば累計何十兆円も貿易収支を悪化させる可能性があるが、それを回避できるのか。

・2030年に30兆円とも50兆円とも言われる世界市場で生き残り、電気自動車や船や建築物等にも組み込んで販売していけるのか。

・そもそも、温暖化によるビジネス環境や政治情勢の変化に日本がついていけるのか(太陽光発電だけで対策が終わるわけではない)。

そんな長い視点で見れば今回の補助金は、まだ一時しのぎにすぎないと言えるでしょう。というか正直、「一時しのぎ」にすら足りない気が。

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関連データや背景説明は先日の導入効果検討のExcelファイルにまとめてあるので、適宜ご参照下さい。

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↑お気づきと思いますが、ここまでは純粋に金勘定の話しかしていません。

もちろん太陽光発電は排出量削減にも寄与するし、エネルギーの自給率向上にも貢献します(職場の解説頁をご参照あれ)。

ビジネス的に普及を進めれば、そうした環境やエネルギー安全保障上の利益は、勝手に付いてきます。既にそういう風にビジネスが回り始めている、と言えるでしょう。

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要は、「利益を得たければ、投資をサボらないでね」という話に集約できるでしょう。投資が多すぎても少なすぎても費用対効果が悪くなるし、定期的に調節するのも重要です。こういう考え方が最初から組み込まれているのはFITの重要な特徴のひとつですし、それに学べることは今後山ほどあると思います。

必須技術?

ビジネス的に興味ある人には、たぶん下記も面白いに違いない。というか最近立て続けに問い合わせが来てるので、面倒だから貼っておきます (^_^;;

スマートグリッドに関する日経の記事…電力制御で商売したかったら、たぶん避けて通れない話だと思います。SmartGridで検索してみて下さい。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

Imamura [元を取る取らないという話であれば > 金勘定の話 も大事ですが、そもそも自宅に太陽光発電設備を入れる機会を考えるとや..]

さくらぃ [同感です。この助成水準では、最初からある程度現金を用意できないと、元が取れません。 でも普及の利益を最大にしよう..]

ヤマグチガク [櫻井様 はじめてコメントします。山口岳と申します。 FITの導入試算拝見致しました。 大変、勇気づけられました。 ..]


Written by "バカ殿"さくらぃ
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