2009-02-25 (Wed)
☆ 反応あつめ
PV EXPOうろつき中。去年より広くなった。人も多い。特に午後。
政策の話はまだあまり行き渡ってない。というか会った方々との話や各方面からの問い合わせなどから判断するかぎり、今回の発表内容は少々「わかりづらい」ようです。…「日本版フィードインタリフ(FIT)」と呼んでしまった方がインパクトがあるようです。それだとすぐ通じやすいです。(「何ソレ?」「ドイツなどが使ってる方法です」「あーなるほど」という感じで(汗))
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経産省案について質問を多く受けたので、私の見方を記します。
・助成水準は見た限り適切で、使い方次第で現状の大幅改善が期待できる。特に投資回収年数を10年にする、コスト低下に合わせて減らしていく、というところが決定的に重要。
・形態的には、スパッと欧州風のFITに切り替えない点は制度効率の面からみて不安要因になり得る。でも既存の枠組みに馴染むという点からは利点。どちらも一長一短。
・発表内容を見る限り、買い控え防止などの要点も押さえている。
・残る検討事項については関係者同士で相談、もしくは走り出した後で逐次フォローすればなんとかなりそう。
・まずはこの案について各関係者が検討して、意見を交換することが大切じゃないでしょうか。
という感じです。
内容的には欧州などのFITに日本風のアレンジを加えたもの、と理解できます。助成額の比率から言ってアレンジしたFITが全体の3/4ぐらい、補助金などが1/4ぐらいのようです。
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以下は質問された内容に基づいた補足です。
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ドイツ式との相違点まとめ:
・補助金や税制優遇も組み合わせてる(これは他国でも例あり)
・主体は2種類のFITの組み合わせになっている
_(1)余剰分は定額で買い上げるので、この部分はドイツなど多くの国で採用されている一般的な(固定価格の)FITと同等。
_(2)自家消費分は電力料金と相殺するので、たとえば20数円で買い上げるのと同等。電力料金と共に変動するので、この部分はスペインの風力などで用いられている「プレミアム型のFIT」(feed-in premium, FIP)とみなせる。
日本の家庭だと余剰分と自家消費分は大体半々なので、2種類のFITの折衷案になります。これは独自色が強いです。
この形態の場合、将来化石燃料の価格が変わって電力料金が上下した時、そのリスクを電力会社(ひいては電力消費者)と設備の設置者で分け合う形になります。(一般的な固定型やプレミアム型ではどちらか一方が価格変動のリスクを負う。)
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これで将来の電力料金が変化した時はこんな感じになります:
・化石燃料がまた値上がりするなどして電力料金が上がった場合、設置者にとっては自家消費分は相殺されているので嬉しい。電力会社にとっては余剰分は固定価格で手に入るので、これも嬉しい。
・逆にもしも化石燃料がもっと安くなったら、両方ともそれなりに悲しい。
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一般的なFIT形態との比較:
経産省案利点
・日本人は既に余剰電力買い取り制度に馴染んでる
・自家消費分は相殺するほうが理解されやすそう
・電力価格変動リスクを折半できる
一般的FIT利点
・シンプル
・設置者の需要パターンに影響されない
・投資リスクが減る
なお、2択じゃありません。この他にも「全量買い上げだけど、買い上げ価格をある程度だけ電力料金と連動させる」などの選択肢が考えられます。
肝心なのは「どんな制度にしたいか」なので、いろいろ検討してみて、必要な仕組みだけ組み合わせるのが宜しいかと。
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留意事項のまとめ。クリティカルではない(とりあえず出来る範囲で走り出してからでも順次フォロー可能)ですが、検討には値するでしょう。
・制度が複雑になると余計なコストがかかる/効果が薄れるリスクあり
・余剰電力のみの場合、企業など余剰電力の少ない設置者には恩恵が少ない(これは現状でも助成が別枠扱い)
・他の再生可能エネルギーも今後ある程度加えた方が得ではないか(統計とかコストなどの基礎的データがまず足りなくてみんな困ってるみたいですが)
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いずれにせよ大きな前進ですし、制度設計や運用次第でドイツ並みの制度的効率も期待できると思います。
Written by "バカ殿"さくらぃ
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波に乗れ にっぽんの太陽電池





ご無沙汰しています。日本も状況が大きく前進したようですね。おめでとうございます。1〜2年前は、「電力会社(一社を除く)が嫌がってるから望みなし」という話を聞いていましたが、最近はその一社以外からもメガソーラー計画が次々発表され、各社内でも風向きが少しずつ変わってきたように見えますね。<br><br>今後心配なのは、好天時に系統が逆潮流をあまねく受容できるようインフラを強化することができるのか、というところですね。<br>日本ではそういう事例が少なからず発生しているようですが、ドイツではどうなんでしょう。うちのSinke大先生は、ドイツでは配電線の容量が大きいからそんなことは起こらないはず、と言っていましたが・・・<br><br>単名で本を出版されたのですね。精力的な活動に敬服いたします。
結局はその方が商売になりそうだ、っていう話ですから :)<br>系統安定化の費用も、今のところ便益の方が桁違いに大きそうな見積もりが出てます。この際系統に思い切ってお金をかけておいたほうが良さそうな感じです。<br><br>しかし”20年間で5兆円”が「リーズナブル」に思える世界って…やっぱエネルギーの話はケタ違いですわ(汗)
太陽光発電を突破口に、他の自然エネルギーにも固定価格性の適用を広げる、という戦略を考えていました。で、ふと気付いたのですが、余剰売電にこだわる大きな理由は、他の自然エネルギーにふたをすることではないでしょうか?これはちょっとまずい。
いやいや、制度なんてどうにでもなりますから。たとえ一般的形態のFITがそのまま導入されても、使う気になって貰わなきゃ役立たずなわけで (^^;; <br><br>肝心なのは、使った方がお得だとみんなに知ってもらうことでしょう。
というか、エネルギーや経済の観点からもっとアピールしないといかんです。ある程度の技術的要件さえ満たしてれば、環境保護の効果は勝手に付いてきますから。 本をお送りしましたので、読んでみて下さい :)
おお、やってますねえ。<br>金曜日はPV EXPO現地にこられますか?<br>僕は水、木と歩き疲れましたが(3万歩)<br>明日も午前中は現地にいる予定です。
なるほど。電力会社も宗旨替えをした人が多そうですね。<br>>系統安定化の費用も、今のところ便益の方が桁違いに大きそうな見積もりが出てます。<br><br>この話の情報ソースのリンク先とかありますか?
> PV EXPO<br>水曜は最低限の用事だけでつくばに戻る羽目になりました。明日は行きますよー。<br><br>>情報ソース<br>http://ksakurai.nwr.jp/R/slides/WhyFIT/<br>ここの「省庁による検討例」をご参照あれ。
お、それではあす現地であえますかね?<br>久々ですね!よろすく!