壊れたら直そう日記


さくらぃ(櫻井啓一郎)の私的な日記です。なお、最近はもっぱら[ついったー] を使っています。一覧はこちら(twilog)
2004|08|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|09|12|
2012|01|02|04|06|10|11|12|
2013|01|04|08|12|
2014|01|12|
2015|01|12|
2016|01|12|
2017|01|12|
2018|01|12|
はやぶさ2計画絶賛応援中


2009-08-21 (Fri)

暖気完了

太陽電池販売量8割増(読売)。そろそろ日本も動き出してきたね。

_

新しい買取制度の詳細は新エネルギー部会やその下の小委員会で審議中。

・設置時に、従来からの補助金(国、自治体)

・電力会社のボランティアだった余剰電力買取を制度化、買い取り額アップ

・近年設置した設備も対象

枠組みは従来の延長だが(というか従来の体制もそれなりによくできていたのだ。助成水準がいまいち足りなかっただけ)、内容がだいぶ強化されている。特に、ドイツ式の固定価格買取(FIT)を一部取り入れている。

_

良く訊かれるので、改めて解説しておくと

・今設置すると、設置後10年間は48円/kWhで固定。(最初の10年は下がらず、10年過ぎたら下がる)

・後年設置した場合は「最初の10年間の買い取り額」が下がる。たとえばH23年度は42円/kWhが目処。

つまり

・設置した時点で、その後の買い取り価格が決まる

・基本的に、先に設置した人の方が有利な買取条件に設定される

・設置した時点で、いつ頃までに出費が回収できるか大体の見当がつく

という仕掛け。

もちろん後の方がより自分の家に合った製品が出てきたりする可能性もある。しかし同じ製品であれば、先に設置した方が得になる訳だ。

_

また国全体で見ると、

・値下がり待ちの買い控えが抑えられるので、メーカーはその分生産規模を増やし、流通も販売量を増やせる。それぞれ、人も新たに雇えるようになる。

・国全体では、生産コストや市況に応じて助成水準を柔軟に変えられる。

_

効果はドイツで実証済みで、エネルギー面でも環境面でも経済面でも国益になる。そしていま日本でも、道具と役者が揃うことになる。

うまく活用して下さい。:)

今後の課題

いつも言ってることだけど、FITってのは要するに「切れる包丁」だ。切れ味いいけど、使い方を間違えればケガもする。

使い方で一番重要なのが、「走りながら改良」すること。

毎年見直しがあるので、問題があれば改善してもらい、追加したいことがあれば要望を出して加えてもらうといい。

_

今後の課題に挙げられる点としては、下記のようにいろいろある。

・現状だと年度初めと終わりに集中しやすいので、年間通してコンスタントなペースで増えていくように工夫する(たぶん自治体などの補助金を毎月一定のペースで受け付けるようにすればええんちゃうかな)。

・産業用

・設備容量が小さい場合の扱い

・設備価格がやたら安い場合の扱い

・HITなどの高性能品や、新技術を使った萌芽的製品の扱い

・集合住宅

・全量買取/余剰買取 (産業用だと全量買取の方が望ましい)

このへんは関係者同士の交渉次第なので、今のうちに必要なデータを揃えて相談されたらよろしかろ。

_

批判も常にあるだろう(というかある程度は必要)けど、それ以上の公益が期待できる限り、ひるまず続けて頂ければええかと。

_

と言うわけで、上記のようなことをパブコメに送ったり。:D

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]
Hari. (2009-08-22 (Sat) 08:01)

>パブコメ<br>I thought it is a kind of "miso" (from "maru-kome").<br>And realized it means "public comments" :-)

さくらぃ (2009-08-22 (Sat) 09:30)

Not too far.

tamuyou (2009-08-25 (Tue) 10:20)

なんか「買い控えが抑えられる」って部分がストンと納得できないのか考えていたんですが、これって、「投資費用と発電容量が未来永劫変わらない」場合だけ当てはまることではないでしょうか?極端な話、5年待ってたら同じ投資費用でより多くの単位時間あたり発電量を持つ設備がでてきたら、あとで投資した方が実入りが良くなる可能性があるように思います。他にもいくつか疑問はあるんですが、ここのところはどう考えられてるんでしょうか?(もしかして、論理的に発電効率はもう上がらないことが証明されてたりするんでしょうか)

さくらぃ (2009-08-26 (Wed) 00:02)

・個々のケースで考えれば、「先に買った方が良い場合」と「後で買った方が良い場合」の両方があり得ます。設置条件は千差万別ですから。<br>でも全体の平均でみれば、先に買った方が得になるように助成水準を設定する、ということです。<br>_<br>・また現時点では、価格性能比の向上は変換効率(面積当たりの発電量)の向上よりも、スケールメリット(量産規模拡大、流通量増加など)によるコストダウンの効果が大きいです。変換効率も10年単位ではまだ向上の余地がありますが、数年程度でいきなり1.5倍になったりするようなものでもありません。


Written by "バカ殿"さくらぃ
 [利用上の注意]