壊れたら直そう日記


さくらぃ(櫻井啓一郎)の私的な日記です。なお、最近はもっぱら[ついったー] を使っています。一覧はこちら(twilog)
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2011-07-12 (Tue)

FIT Q&A

固定価格買取制(フィードインタリフ。全量買取・余剰買取もこの1形態)について、定番Q&A。解説スライドもご利用下さい。適宜更新(更新したら、順番をトップに上げます)。

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「風力や太陽光が発電しないときのために既存火力も必要だから、二重投資になって無駄じゃないの?」 (2012.12.31 追記)

これはFITというより、再生可能エネルギーそのものに対する批判です。

→確かに風力や太陽光の出力は天候次第で変動しますし、それを火力発電等で補う必要があります。しかし風力や太陽光が発電した分だけ、火力発電による化石燃料の消費量を減らせます。(例:こちらにドイツの実データ(和訳)があります。2012年末で25%の電力を再生可能エネルギーで賄う見通しです。)

→再生可能エネルギーは普及時にまとまった費用が必要になりますが、その後の価格低減と化石燃料の節約によって国全体では元が取れることから、普及が進められます。

→その一方、助成対象となる技術のコスト低減が順調に進まなければ、無駄が生じるリスクがあります。そのためFITに限らずどのような助成策でも、コスト低減がスムーズに進むように助成制度を設計・運用する必要があります。

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「その技術の競争力がついてきたら、どうするの?」

FITは、助成対象の技術がシェア等で未熟な場合に用いられる助成手法です。シェアが増して来るにつれ、より競争的な手法に切り替えていきます。

→既にスペインの風力等で用いられている方法としては、FITによる助成と並行して自由市場での販売も認める方法があります。今後の普及につれてだんだん助成水準を下げていき、自由市場への移行を促す方法等があり得ます。

→助成対象の技術によっても、異なります。太陽光発電のように運用費が極端に少ない場合は、単にFITの買い取り額を下げていくだけでも大体片付きます。逆にバイオマスのように、設備よりも燃料費や運用費を下げることが重要な場合、常に燃料価格市場での競争が必要となります。

→導入量が一定量に達する毎に自動的にタリフを減らしていく方法や、タリフの額自体を入札で決める方法等も考えられます。

→ただし技術的なコストだけでなく、それ以外のコストも減らして行く必要があります。コストダウンのためには、手続きや各種の規制等、系統連系にあたって既存の電源に対して不利になるような要素も、同時に取り除いていく必要があります。

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「FIT使ったら、輸入が増えすぎるんじゃ…」

→そのリスクは、確かにあります。代表例が2008年のスペインの太陽光(解説スライドP.37)。その一方、国内メーカーと競争させるために、ある程度は輸入も必要です(海外企業を誘致して、国内生産させることも選択肢に入ります)。

つまり多すぎず少なすぎない水準に、輸入比率を制御する必要があります。これはFITだけでは調整が難しいので、FITの水準をやや抑えめにして、その分他の施策を組み合わせる例が多いです。国内の工場建設等を支援する、投資優遇策が定番です(中国はこれを大規模にやってる。米国もそれなりに)。

→ただしパネルを輸入しても、設備導入コストに占める割合は1/3~1/4程度で、日本の貿易収支に与える影響は化石燃料と同程度(以下)で済むと思われます。パネルを輸入した場合でも、発電コストの半分以上は流通・設計・施工・系統連系等で占められ(こちらに資料があります)、国内関連産業の育成に寄与すると思われます。

→さらに現在のような極端な円高状態が続く場合は、海外生産分の逆輸入まで考慮した方が、関連産業の育成を促す場合が考えられます。現段階で日本企業の太陽電池は全般に海外の生産拠点が手薄なため、セルやパネルの海外生産を強化することで、部材・製造・評価・周辺機器等、関連産業の海外進出促進が期待できます。

→その一方、今後為替が戻った時やシステム価格が十分下がった時に備え、国内市場もそれなりに育てておく必要があります。特に太陽電池そのもの「以外」の関連産業(製造装置とか評価装置とかパワー半導体とか蓄電とか情報通信とか樹脂部材とか建築とか…)の育成に大きく影響すると思われます。

→なお輸入・国産に限らず、粗悪品や粗悪工事は助成の無駄を招きます。助成を効率よく産業育成に繋げるためには、品質の監視も重要となります。

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「速く普及させたいから、最初からドカンと高く買って…」

ダメです。急ぎすぎると暴走してしまい、結局長続きせず、むしろ逆効果です。助成が少なすぎるのはもちろんダメですが、甘やかしすぎもいけません(解説スライドP.37)。特に始めたばかりで国内で準備が整ってない段階では、控えめに。

→今の日本の再生可能エネルギーの状況は、ドイツに比べて10~20年ぐらい遅れてます(誇張でなく)。それだけの遅れをいきなり取り戻そうとしても、輸入品がドッと増えてしまって、お金が続かなくなってしまいます。

→みんなが慣れて来て、技術開発やノウハウ習得が進むのに合わせて、だんだんペースを上げて下さい。もどかしいですが、それがスムーズに話を進めるコツです。

→全量買い取り制度の詳細設計はこれからですが、予定では、10年間で発電量にして原発5基分の自然エネルギー(40TWh/年)を増やせるはずです。現在のドイツの数分の1のペースではありますが、FIT開始当初のドイツに比べれば約2倍(人口比でも1.4倍)のペースです。

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「(現行の余剰買取の)太陽光の42円/kWhって、家庭用の電力料金(25円/kWh前後)に比べて高すぎない?」

20年間の平均では、そうでもありません。

→42円で買い取られるのは最初の10年間、しかも余剰分のみです。その後はたとえば火力原価程度(5~10円?)での買い上げが想定されています。また自家消費分は、電力料金と相殺されます。これを通常期待される20~30年間の寿命&全発電量で平均(11年目以降の買い上げは10円/kWhと仮定;電気料金は25円/kWhと仮定)しますと23~26円/kWh程度、これに国や自治体の補助金(約1割)分を加えても25~29円程度となり、既に現在の家庭用電力料金に近い水準だとわかります。また、今後も額を下げていくことが決まっています。

→この助成のおかげで、失速していた国内の太陽光発電産業は拡大を再開しました。関連産業は1兆円を超える規模になったほか、輸出も増加しています。

→一方で他の発電方式に比べればまだ高いため、風力・地熱等々、太陽光より安い他の再生可能エネルギーも活用することが求められています。このために「全量買い取り制度」が審議されています。

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「(それぞれの設備が設置されてから)買取価格が固定されている期間(10~15年?)が終わった後の買取価格は、どうなるの?」

世界的には、余剰電力を比較的安価に売るのが一般的です(いわば助成の恩返しですね)。日本においても、例えば火力原価(5~10円/kWh?)程度での販売が想定されています。

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「導入ペースの調整はどうやるの?」

→基本的に、買い取り価格の調整で行います。高くすると速くなり、低くすると遅くなります。導入済みの設備には影響しない(新規に導入される設備についてのみ変更する)ので、必要なタイミングで柔軟に変更できます。

→導入ペースの目安を予め決めておき、計画からずれてきたら、途中で適宜調整します。毎年、もしくは半年おきなどの例があります。また何か突発的な事象で急にペースが変わった場合、臨時に助成内容を調整する例もあります。

→場合によっては、100%FITの買取額だけで調整すると、導入ペースが敏感に変わりすぎることもあります(FITは、切れ味の良い包丁みたいなものです)。そのような場合は、敢えて他の助成策(補助金、税優遇等)を併用して、より緩やかに変化するように調整することが推奨されます。

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「補助金とはどう違うの?」

→設備を設置する時の補助金は、確かにそれなりの効果があります。しかし助成をこれだけに頼りますと、「風車や太陽電池をいい加減に設置して、あとはほったらかし」という悪徳業者が出てくる恐れがあります。しっかり発電できるような工事を促すために、発電量に応じた助成が必須と言えます。

→補助金や税優遇をFITと組み合わせることにも、固有のメリットはあります。ただしこれらを助成の主体にした場合、助成水準が毎年の予算に左右されてしまいます。そのため企業・ユーザー・銀行等にとって投資リスクが高くなってしまい、普及が妨げられやすくなります(利率が上昇し、助成の費用対効果が悪くなる)。

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「FITは買い取り価格が高いからダメ?」

「費用がかかりすぎなんじゃないの?」

これはFITというより、再生可能エネルギーそのものに対する批判です。

→日本がいま主要なエネルギー源としているのは化石燃料ですが、この化石燃料に日本が支払うお金は年20兆円前後に達しています。10年前に比べて年10兆円前後増え、その分日本から余計にお金が流出し続けています。再生可能エネルギーの普及促進は、この負担を減らす根本的な対策の一つです。化石燃料に対する年10兆円もの負担増加に対して、再生可能エネルギーの普及にかかる費用は十分に小さい規模です。

→再生可能エネルギーはいわば「前払い式」なので、普及を進める段階ではどうしても余計にお金がかかります(ただし、助成しすぎてはダメなのも確か)。それでも助成するのは、当初はコストが高くても、コツコツ普及させていけばいずれかの時点でコスト節約になり、その後それがずっと継続すると見込まれるからです(貴方が原発に理解のある方なら、普及当初の原発に対するサポートを考えてみられると良いでしょう)。こちらもご覧下さい。

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「助成せずに競争させるべき。」

→自然エネルギーは普及率から言えばまだほんの「赤ん坊」で、スケールメリットが得られません。赤ん坊にいきなり「大人」と競争して勝てというのは、おかしいでしょう。

→未熟な「赤ん坊」段階の技術を、既に普及した「大人」の技術とそのまま競争させても、未熟な技術が振り落とされるだけです。現時点の価格だけで競争させるのは、将来予想される価値の変化を無視し、問題を先送りする行為だと言えます。ただし技術が成熟するに従い、より競争的な要素を強めていく必要はあります。

→既存のエネルギー源も、立地助成金や各種の政治的配慮(外交、備蓄、戦争?)等、有形・無形の様々な助成を受けています。これはエネルギーが安全保障に直結するためです。自然エネルギーへの助成を問題にするならば、既存のエネルギーへの助成とも比べなければ、片手落ちと言えます。

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「最低どれぐらいの期間続ける必要があるの?」

→技術や投資規模によって異なります。長期で考えるほど大規模で長期間の投資を惹き付けやすくなりますが、リスクも相応に大きくなります。少なくとも直近の数年については、例えば新しく工場を建設したり、人を雇って教育できる程度には、制度を継続する必要があります。

→技術による差としては、太陽光は比較的短期間から投資が期待できる一方、小規模水力や地熱は比較的長期間(最低5~10年程度)の制度継続を保証する必要があります。技術ごとに期間を別途設定することも、選択肢として考えられます。

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「FITは「市場を歪める」からダメ?」

→原発や化石燃料も、政策的・経済的に何らかの形で助成を受けています。これはエネルギーが安全保障に影響するからです。助成すること自体が”ダメ”だと言うなら、既存のエネルギー源も”ダメ”ということになります。

→コスト競争させるには、化石燃料火力では運転費を下げる必要性から、売電価格での競争が最も重要です。けれど多くの自然エネは設備価格での競争が最も重要で、電力価格市場での競争は優先しません(たとえば太陽光発電ならば、コストの大部分が設備導入費で決まり、運転・保守費は僅か。電力を売り始めるまでに、コスト競争はほぼ終了しています)。FITはその最も重要な設備価格市場での競争を、最も促進する助成手法です。「市場を歪める」との批判は、競争促進の観点から不適切です。

→「市場を歪める」ことを問題とするならば、そもそも現在の日本の電力市場の「歪み方」(地域独占、市場取引は1%以下)と比べてどうなのか、再生可能エネルギーの普及の障害となっていないか、という点も併せて議論しないと、片手落ちだと言えます。

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「FIT以外の方法の方が…」

→数十カ国の実績から見る限り、費用対効果でFITに勝る方式はありません(解説スライドP.17)。入札、RPS等は、ある程度は効果があるものの、実績としていずれも費用対効果が劣っています。

ただし投資優遇等、他の施策を補助的に組み合わせるのは、むしろ推奨されます。多くの国でも、組み合わせています。

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「FIT使ったら、発電事業者が儲かりすぎるんじゃ…」

→助成水準を高くしすぎると、そうなります。ただしその場合みなさんの反感を買ってしまい、長続きしないでしょう。そうならないように、買取水準はなるべく低めに抑えます(でも普及速度は確保できる程度に)。また設備価格が下がったり、普及ペースが速すぎたら、なるべく速やかに買い取り価格を下げる必要があります。ドイツ等も、けっこう頻繁に下げて調整しています。

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「FITを使ったら、お手軽に儲かりすぎるからダメ?」

→確かに導入時にある程度、利益の検討は付けられるようになります。しかしそれが「ダメ」なら、例えば総括原価方式で基本的に利益が保証されている電力会社だって、「ダメ」ということになります。

→導入時に大金を投資し、場所を確保し、20年以上運転・保守を行い、故障等のリスクも負います。「ダメ」かどうかは、そうした負担に対して、利益率がどれぐらいになるかを調べてから論じる必要があります。

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「お金持ちの人しか、参加できないの?」

「一戸建ての人しか利用できないの?」

「うちの家には置けないけど、参加したい…」

→本来のFITは、自宅に設備を置けない人でも、好きな出資額で参加できるものです。「市民発電所」と呼ばれる参加形態が、他国で既に広く用いられています。

→「市民発電所」は、公共施設などの大規模な太陽光発電設備や、風力・地熱・小水力・バイオマス発電設備等に共同で出資し、売電収入を分け合う参加形態です。現時点の日本では、制度がまだ自家用の太陽光の余剰買取に限定されているため、市民発電所は殆ど用いられていません。しかし審議中の全量買い取りが導入されますと、上記のような市民発電所がより現実的になるはずです。

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「お金持ちしか得しないんじゃないの?」

→いいえ。確かにFITによって電気代は上がりますが、化石燃料の値上がりの影響に比べれば、少なく済みます。そして再生可能エネルギーの普及を進めることで、今後さらに化石燃料が値上がりした時の影響を抑えられます。実際、2011年8月時点で、化石燃料の値上がりで電気料金は家一軒あたり月数百円値上がりし、今後さらに値上がりの見込みです。ドイツのようにもっと早くから取り組んでいれば、このような値上がりをもっと小さく抑えられたはずです。

→制度を適切に運用すれば、国内の景気や雇用の改善、エネルギー価格の乱高下抑制などを通じて、ドイツのように国全体で利益を得られると見込まれます。こちらの日本での試算例をご覧下さい

→お金持ちが何かに投資して、相応の利益を得ることに罪はありません(そうやって投資を集めないと、世の中何も動きません)。ただし特定の利害関係者が、負担に比して大きすぎる利益を得るのは、避ける必要があります。

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「太陽光発電だけ(or風力だけ、etc.)で全電力をまかなえるよね?」

→実際にそのような極端なことをすると、たとえば大量の蓄電池が必要になったりして、ものすごくコスト高になってしまいます。色んな発電方式を、それぞれ何割かずつ組み合わせるのが、最も安上がりになるはずです。こちらで紹介しているドイツの状況(地熱や水力が少ない点にはご注意)や、環境省のポテンシャル調査が参考になるかも知れません。

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「地域振興にも使いたいんだけど…」

是非、活用して下さい。ただし国任せでは、ダメです。産業振興、雇用、税金、土地代、観光資源等、活用法は地域ごとに大きく異なり、国だけではとても手が回らないでしょう。利益を最大化するには、まず環境省のポテンシャル調査等を参考に、地域ごとに活用法を考えて頂く必要があります。たとえば、

→市民発電所等、地元資本によるプロジェクトを優遇する

→一定割合まで、地域住民や企業にも資本参加の機会を提供するよう義務づける

→発電量に応じて地元にもなんらかの利益が発生するようにする

そんな仕組みを構築することも考えられます。また、現在の法案は本当に基本的な事柄しか含まれていません。法案や政令自体も「走りながら修正する」ことが基本方針になっているので、見直しの機会を捉えて、要望の反映を図って下さい。(例えばドイツの例ですと、風力を抱える北部と、太陽光を抱える南部の自治体同士が、見直しの時にバトルを繰り広げたりするそうですよ。)

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「自治体で、補助金を出したいのだけど?」

地域振興のために補助金を併用されることは可能です。その場合、下記のような点に留意されると良いかもしれません。

→一件あたりの額よりも、件数を重視する

→年度初めにドカッと募集して終わりではなく、たとえば2ヶ月ごとに募集する

→地元資本を優遇する

→数年先まで計画を立て、予告しておく

→補助金と引き換えにユーザーから発電量やトラブルの情報を集め、地元経済に貢献する企業に優先的に提供する

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「FITさえ導入すれば、全て問題解決?」

→いいえ。FITは確かに実績で勝る手法ですが、道具の一つに過ぎません。また万能でもありません。たとえば輸入・国産品の比率の調整等は、他の施策を組み合わせる必要があります。

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「既存の産業に、影響が出るんじゃ?」

→出ます。エネルギー価格が上がることで、ほぼ全ての産業に何らかの影響があります。しかしこのまま何もしなければ、化石燃料の値上がりで、余計に大きな悪影響が出ると考えられます(少なくとも、それが最も自然な予測と言えます)。

→導入ペースを守れば全体的には雇用を増やせることは、ドイツ等で実証されていますし、日本でも可能と見られています。しかしエネルギー源を化石燃料から自然エネルギーに変えていく過程で、産業構造もだんだん変わっていきます。これに伴って、転職や再教育の必要性も増えて行きます。雇用や再教育がスムーズに行われるよう、雇用政策も強化する必要性が出てくると思われます(欧州では炭素税を年金や雇用対策に充当する例が多いようです)。

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「FITは値下がりを促進する効果が薄いんじゃ?」

→いいえ、事実は逆です。FITを利用すると確かに普及初期は値段が上がりますが、そのあとの値下がりと普及は速く、結果としてRPSや入札よりも少ない費用で普及が図れます。

→一例を挙げれば、ドイツにおける太陽光発電設備の価格は最近5年間で半額になっています

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「どれぐらいの費用がかかるの?」「家庭の負担はどれぐらいになるの?」

→普及ペースにもよりますが、2030年までに電力の1/4を自然エネルギーにした場合(かなり積極的なペース)の試算が環境省によって行われています。一般家庭では最初は月数十円から始まり、最大280~500円ほどになると見積もられています。国全体では平均で年数兆円規模となりますが、それを上回る経済効果と雇用の創出も期待されています。こちらをご覧ください

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「そんな大金と長い時間がかかる話、思いつきでポンポン変えちゃって良いの?」

当然、ダメです。各関係者の足並みが揃わないと無駄が発生してしまいますが、みんなが変化に付いてくるには、どうしてもある程度時間がかかります。せめて主要関係者と相談してからにして下さい。

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「これ、いつから始まった話?」

→震災のずっと前、自民党政権時代からです。化石燃料の値段が上がってきたので、自然エネルギーも使った方が良さそうだということで、各党が普及促進を打ち出しました。その頃からの話です。

→具体的な法律としては、平成20年に新エネルギー部会にて現在家庭用の太陽光発電で行われている「余剰電力買取制度」の審議が始まり、平成21年に決まったのが最初です。これはそれまで電力会社で自主的に提供していた制度を法制化したもので、これによって太陽光は勢いを取り戻しました。

→しかしそれ以外の風力・バイオマス・小水力・地熱等は、放っておかれたままとなっています。これを補おうと「全量買い取り制度」の審議が始まり、2010年の夏に大枠が示されました。それから各関係者間の調整を経て、3/11(震災当日…すごいタイミングですが)に閣議決定され、4/5に国会に提出されています

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「なんか解説資料ないの?」

経産省の公式ポータルサイトや、制度解説コンテンツ集があります。

→私のでよろしければ、解説ページがあります。2007年頃から公開しています。

→国際的には、IEAのDeploying Renewables等で推奨されています。

→制度設計のガイドとしては、米国国立再生可能エネルギー研究所(NREL)によるものがあります。

→代表例のドイツの法律については、こちらをご覧下さい

→世界の普及状況については、REN21の報告書に紹介があります。少なくとも50カ国+25地域で採用されていて、世界でもっとも多く使われている助成政策になっています。

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お役に立てば、幸いです。

経産省の公式ポータルサイト


Written by "バカ殿"さくらぃ
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